COVID-19パンデミック下の2020年12月に Romances inciertos, un autre Orlando で来日した [鑑賞メモ] François Chaignaud が 舞踏集団 大駱駝艦を率いる 麿 赤兒 [鑑賞メモ] とコラボレーションした作品です。 かなり作風が違う2人がどのようなコラボレーションをしたのかという興味もあって、足を運びました。
アフター・トークで2013年に 麿 赤兒 から声をかけたというエピソードも納得の、麿 赤兒 の色濃い作品でした。 Romances inciertos, un autre Orlando のようにリサーチをしてコンセプトを練り上げるというより、 Chaignaud のギリシャ/ローマ古典の彫刻のような美青年のイメージを出発点に、さらなるイメージを広げていくような舞台でした。 Romances inciertos, un autre Orlando では晒すことがあまりなかった Chaignaud の身体も美しく、身体語彙はバレエのテクニックも感じさます。 一方、麿 赤兒 は舞踏的な動きは殊更強調せずに、むしろ、年齢性別不詳なキャラクターを生かしていました。 衣裳もキッチュさを感じさせるもので、その不条理なイメージ展開を楽しみました。
この公演は「世田谷アートタウン2021関連企画」で、例年は、 『三茶de大道芸』に合わせてコンテンポラリーサーカスの公演が当てられるのですが、 今年はコンテンポラリーサーカスの公演が1週前になる [鑑賞メモ] という異例のスケジュールでした。 といっても、大駱駝艦 (ゴールデンズ) も大道芸の常連なので [鑑賞メモ]、違和感はありません (そうか、Gold Shower は超豪華なゴールデンズなのか!?)。 しかし、COVID-19パンデミックのため、去年に続いて今年も大道芸は中止になり「大道芸onステージ」になってしまいました。 世田谷パブリックシアターのある三軒茶屋へ行っても周囲に大道芸の賑わいが無いのは、毎年楽しみにしていただけに、やっぱり寂しいものがありました。 去年は大道芸だけでなく劇場公演 (Cie Oktobre) も中止で、ビデオ上映会だった [鑑賞メモ] ことを考えると、先週末今週末と劇場公演ができただけマシですが。