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Plexifilm について

[2368] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Fri Mar 13 0:24:33 2009

昨晩の話の続き。

好きな独立系のDVDレーベルの一つに、 2001年にブルックリン (Brooklyn, New York) で設立された Plexifilm があります [関連発言 1, 2]。 音楽関連だけでなくアートやデザインの関連のドキュメンタリーを 多くリリースしているレーベルです。 現在は、ロンドン (London, UK) にブランチがあります。 1月にNHK BS1で放送された 『みんなロックで大人になった』 (Seven Ages Of Rock) [レビュー] を見て、 ポピュラー音楽の歴史に関するドキュメンタリーをもっと観たくなったこともあり、 Plexifilms から以下の4タイトルをまとめ買いしてしまいました。

Made In Sheffield: The Birth Of Electronic Pop (Eve Wood (dir.), 2001; Plexfilm, 017, 2005, DVD(NTSC,0))。 イギリス・ヨークシャーのシェフィールド (Sheffield, Yorkshire, England) の post-punk シーンのドキュメンタリーです。 Cabaret Voltaire や The Human League、ABC といったグループが登場します。 4年前にここ談話室で紹介したものの、 結局買いそびれたまま、今に至っていたので。

High Tech Soul: The Creation Of Techno Music (Gary Bredow (dir.), 2006; Plexifilm, 029, 2006, DVD(NTSC,0))。 これは、デトロイト (Detroit, MI, USA) techno の歴史ドキュメンタリーです。 Juan Atkins、Derrick May、Kevin Saunderson の元祖3人はもちろん、 Richie Hawtin、Jeff Mills、Carl Craig らが出演しているということで、 やはり観ておこうかと。

Moog (Hans Fjellestad (dir.), 2004; Plexifilm, 018, 2005, DVD(NTSC,0))。 analog synthesizer 開発者 Robert Moog のドキュメンタリーです。 断片的な記憶があるのですが、予告編だけで観た気になってるだけのような気がするので。 出演ミュージシャンも興味深いですし。

Helvetica (Gary Hustwit (dir.), 2007; Plexifilm, 031, 2007, DVD)。 これは、音楽関連ではなくて、サンセリフ書体 Helvetica に関する グラフィック・デザインのドキュメンタリーです。 2月にギンザ・グラフィック・ギャラリーでやっていた 『Helvetica forever: Story of a Typeface —— ヘルベチカ展』 の会場でこの映画が液晶モニタで上映されていました。 そこで少しだけ観たのですが、ちょうど Rick Poynor [関連レビュー] が 23 Envelope (4AD レーベル) や Neville Brody (Cabaret Voltaire や 23 Skidoo) の レコード・ジャケット・デザインについて語っていました。 書体 Helvetica とあまり関係ないじゃん、とか思いつつ、やっぱりちゃんと観てみようかな、思ったのでした。

いずれも日本盤DVDが出ているものですが、値段は4,000円前後。 これでは、よほどの思い入れが無い限り、躊躇してしまいます。 アメリカ盤を買えば、送料込みでも2,000〜2,500円程度。 この程度の値段であれば比較的気楽に手を出せます。 ちなみに、Plexifilm のDVDのほとんどは NTSC 方式の Region 0 で、 日本向けプレーヤーで問題無く再生できます。 Plexifilm のサイトでは Helvetica のDVDは Region 1,3,4,5 であると書かれているため、 Plexifilm UK から NTSC/Region 2 のものを買ったつもりだったのですが、 届いたDVDのパッケージは特にUK盤という感じでもなく、表示ははっきり Region 1。 しかし、Region 2 のプレーヤーで普通に再生できています。 実は Helvetica も Region 0 だったりするのかしらん?

音楽ビデオならまだしも映画などで問題になるのは、言葉の問題かもしれません。 自分も、字幕が無いとちょっと厳しい時もありますが、 英語字幕があればなんとかなる、という感じでしょうか。 ちなみに、Made In SheffieldMoog は字幕無し、 High Tech SoulHelvetica は英語/ドイツ語字幕付きです。 ま、日本語字幕のために日本盤を買うという選択もありかとは思います。 ま、DVDですし、どうしてもちゃんと聞き取りたい所は、ポーズしながらでもいいかなと。

ちなみに、Plexifilm の次のDVDリリースは、 13 Most Beautiful... Songs For Andy Warhol's Screen Tests (1964-1966; Plexifilm, 034, 2009, DVD(NTSC,0))。 ゼラチンシルバープリント写真とナンバー入りの限定版 (100部) というのもあるのですが、USD250という微妙な値段設定。うむむ。 ま、通常版を買うかと思います。