土曜最終日と勘違いしていて、ギャラリーに着いたら展示替中 orz。 ギャラリー入口に床置きされた5〜6点しか観ることができなかった。
2007年に撮影された Ciel Tombé は パリ (Paris, FR) の地下に広がる地下採石場跡を撮影したシリーズだ。 照明で画面中央に浮かびあがる不規則ながらも矩形に近い空間は、 渋谷川の地下水道を捉えた Underground/River シリーズ (1999) (レビュー) のようでもあり、 黒い陰の中で岩の破片が輝く様子は Blast シリーズ (1995-) (レビュー) を明暗反転したようでもあった。
地下の写真だけかと思っていたのだが、それ以外のものもあった。 エッフェル塔 (Effel Tower) を中心にパリの街を捉えた航空写真など、 それも東京の航空写真シリーズ Untitled (1989-1997) のよう。 何を撮ったものかよく判らなかったのだが、 Slow Glass シリーズ (2001) のような 青く流れる光を撮ったものもあった。 縦横比およそ1:2の写真サイズも、 Lime Works シリーズ (1991-1994) や Untitled シリーズ (1989-1997) などと同じ。 いかにも 畠山 直哉 らしくてやっぱり良いなと思う一方、 それほど新展開は無かったのかなとも思ってしまった。
そんな中、普通に地上の街並みを捉えた写真が一点あって、それが意外に感じられた。 このような写真は他にもあったのだろうか。 彼のようなコンセプチャルな作風の場合は 一点一点というよりも連作の並べ方も重要なこともあるので、 展示全体においてこの写真がどのように置かれたのかが気になった。