KimsCinematicKitchen
第2回

2月ともなると、 さすがに寒さに対してジタバタしてもしょうがないと 腹がすわってきますね。室内の温もりも肌になじんで、 ようやく冬気分を楽しむ余裕が出てくる時期です。 カラオケに行けば自然に、『冬がはじまるよ』や 『冬のリビエラ』が歌いたくなるしね(ホントかな)。 日本の冬といえば「コタツとみかん」てイメージですが、 みかんはともかく、家にはコタツがあった試しがありません。 なので、いまだに冬は遊びに行った友達んちにコタツがあればワクワク してしまいます。今年はまだコタツに入ってないなー。
ファーゴ
ところで、真夏には夏らしい映画!を求めて 『夏至』や 『キシュ島の物語』など観に出かけたもんですが、 冬らしいって何だろう? クリスマスや雪山が出てくるものはあるけど、 純粋な冬の映画ってあんまりなくないですか。 冬はやっぱり寒さを感じるより暖まりたいですもんね。 そうですねー、降り積もった雪とともに冬情緒を感じる映画といえば、 思いつくのは『ファーゴ』かな。 お茶目なクロスステッチでできたポスターもありましたっけ。 アメリカに「コタツとみかん」があれば コタツの上に敷いてもいいぐらいですが、 赤々と燃える暖炉の上に飾っても似合いそうな絵でした。 このときの"A homespun murder story"ってコピーも、 素朴な雰囲気をよく伝えてましたね。'homespun'て言葉は、 「庶民的な、どんくさい」って意味の他に「手織りの」って 意味もあって ダブルミーニングとなってる訳で、なかなか凝ってます。 お腹の大きな警察署長 (フランシス・マクドーマンドがアカデミー賞受賞)と 冴えないけど 気のやさしい夫って風情も、 妙に庶民のシアワセ感あふれてて可笑しかった。 殺しのシーンでは人間ジューサー(?)まで出てきて結構エグかったけど、 この夫婦のおかげでホッコリとした想いがしたものです。 あと、去年観た『初恋のきた道』なんかも、四季折々を綴っていながら、 かなり心地よい冬気分満載でしたね。 チャン・ツィイーの着てた綿入れの上着があまりに 暖かそうで 似合っていたせいかもしれないし、 ゆで餃子の湯気があまりに食欲を そそったせいかも知れませんけど。

あ、そういえば、ある友人が間がもたなくなると始めるという、しょーもないゲームがあるんです。“口(くち)ガマン大会”ていうの。真夏の暑〜いときにさらに暑さを連想させるものを交互に言っていき、思いつかなかった人が負け。たとえば「地獄谷温泉」、「ゴビ砂漠」、「キムチチゲ」、「激辛!坦々麺」なんて調子です。これ、今の季節にやったら暖まりそうじゃないですかー。映画シリーズで『ボルケーノ』『ドラゴン/怒りの鉄拳』『リベラ・メ』とか、どうですか?(ちょっと意味ちがうか。)みなさん、もっと暖まるもの思いついたら教えてください。


Kims_kitchen_1 ←雪の降る日に生まれたのですが、めっきり冬が苦手です。しかも、仕事場のデスクが窓際になり、マウス持つ手がかじかむのですー。早く来〜い、暑い夏!と今から言っても空しいだけなので、どうにか折り合いをつけようとしてはいるんですが・・・。そんな中でのささやかな楽しみは、スタバの“ホワイトチョコレートモカ”、Tully’sの“ハニーミルクラテ”、そして駅前の自販で買うDydoの“こんがりミルクセーキ”っていう、お子ちゃまな飲み物なのでした。


(レーコより) 『ファーゴ』、本当に面白かったですねぇ。公開当時、ちょうど西宮から遊びに来ていた母に『ファーゴ』を観よう、持ちかけたところ、「え〜、『ファーゴ』なんて聞いたことない」と言い、カート・ラッセルが出てるハイジャックアクション映画を観たがって駄々をこねましたが、無理矢理シネマライズ渋谷に引っ張って行ってこの映画を観ました。そして・・・。映画館を出る時はすっかりご機嫌で、やたらと「あ〜、本当に面白かったわねえ」を連発。ポスターのクロスステッチも「可愛い可愛い」と褒めちぎってました。そんな彼女、今やひとりで「フロムヘル」を観てもへっちゃらです。やれやれ。

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