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1920-30年代の Russia の絵本について

2006年6月にあった 1920年代〜1930年代初頭 Avant-Garde 短篇映画の上映会の覚え書き、感想です。 リンク先のURLの維持更新は行っていませんので、 古い発言ではリンク先が失われている場合もありますが、ご了承ください。 コメントは談話室へお願いします。

- 弦巻, 東京, Sun Aug 25 23:59:44 2002

そんなわけで、この週末の歴史塵捨場の更新は、 美術展ではなくて美術本、というわけで、 MoMA, NY での展覧会のカタログ Magrit Rowell and Deborah Wye, The Russian Avant-Garde Book, 1910-1934 (MoMA, NY, ISBN0-87070-007-3, 2002, book) のレヴューです。 このカタログで最も気に入ったのは Vladimir Lebedev なのですが、 The Russian Avant-Garde Book, 1910-1934 で一部を見ることができる Prikliucheniia Chuch-lo (The Adventures of Chuch-lo (1922) と Raduga (Luggage) (1926/7) のほぼ全頁が、 State Library of Ukraine for Children のサイトで見れることに気付きました。素晴らしい! というか、Reading-room で、 Avant-Garde と重なる1920年代の絵本が13冊も読めるようになっているじゃないですか!! く〜(悶) ここによると、1920年代というのは Russia と Ukraine で傑出した絵本作家を輩出した時代でもあったんですねぇ。 この展覧会、本に載っている巡回先を見たら、 Painters In The Theater: Of The European Avant-Garde (レヴュー) を企画した Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofia も入ってますね。いいなぁ。 日本にも巡回してこないかしらん。 Deborah Wye, "Art Issues / Book Issues: An Overview" を読んでいて、 うらわ美術館ことを思い出したりしましたが。 あとは、町田市立国際版画美術館も、 こういうの 好きそうな気がしますが。

- 弦巻, 東京, Thu Feb 27 1:08:01 2003

去年、展覧会カタログの Rowell and Deborah Wye, The Russian Avant-Garde Book, 1910-1934 (MoMA, NY, ISBN0-87070-007-3, 2002, book) を紹介したとき、 Avant-Garde と重なる初期 Soviet の絵本が読めるサイトとして、 State Library of Ukraine for Children (ウクライナ国立児童図書館) の 閲覧室を紹介したわけですが。

McGill Univ.電子図書館に、 Children Books of the Early Soviet Era というコーナーがあるのを知りました。 一冊につき一頁なのが観ていて不完全燃焼気味ですが、それでもかなり充実していると思います。 Russian Avant-Garde Book で見て気にいっていた Samuel Marshak / Vladimir Lebedev のコーナーもあるし。 「言葉のモザイク」のコーナーでは、 ロシア語以外の絵本ということで、 グルジア文字アルメニア文字の絵本も見られます。 しかし、サンセリフな書体が、最近の新聞に使われているものよりモダンに感じらるような気がします。 しかし、やっぱり、時代を感じさせるという点でも、 「パートナーとしての女性」とか、 「革命と産業」とか、ぐっときますね。く〜(悶)。 ちなみに、ここに載っている中で最も気に入ったのはこれ

[1304] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Sun Jun 12 22:08:26 2005

上野に出たついでに、 『ロシア児童文学の世界 ― 昔話から現代の作品まで』 @ 国際子ども図書館「本のミュージアム」 (9/18まで) を観てきました。児童文学書半分、絵本半分の展示です。 1976年新読書社版の『チェブラーシュカとなかまたち』とか展示されてました。をを。 あと、Avant-Garde より前の絵本もなかなか楽しめました。 Ivan Bilibin (ここでいろいろ観られます) とか、 Art Nouveau っぽいというか、Alphonse Mucha とかの影響もあったのかしらん、と思ったりしました。 けど、やはり一番ツボにはまるのはやはり1920年代の Avant-Garde なもの。 といっても、去年の『幻のロシア絵本1920-30年代』展 @ 東京都庭園美術館 (レビュー) で主要なものは観てしまっているので、 Samuil Marshak & Vladimir Lebedev はやっぱり良いなぁとは思うものの、 新鮮味はあまりありませんでした。 ちょっと良いなぁと思ったのは、Olga Deineko & Nikolai Troshin の Kak Svekla Sakharom Stala (『砂糖だいこんが砂糖になるまで』, 1927) や Kak Khlopok Sittsem Stal (『綿花が布になるまで』, 1929)。 実は、去年の展覧会でも Davaite Rascrashivat' (『ぬり絵をしよう』, 1931) というのが出ていましたが、それはそれほど良くなく記憶にも残っていなかったのでした。

関連して検索していて、 International Institute of Social History, NL のサイトで "Soviet Children's Picture Books from the Twenties and Thirties" というコレクションの一部の画像が公開されているのに気付きました。 ちなみに、Russian Avant-Garde な絵本の画像を紹介したサイトは 数年前にも紹介していますが、そちらも今でも観られます。