日記 1999 11/11〜11/17
11月17日(水)
不況知らず『実話系雑誌』の大研究 SPA! 11/24号
週刊SPA!の特集記事である。
実話系週刊誌という分類を初めて知った。
週刊大衆、週刊アサヒ芸能、週刊実話といった雑誌のことである。
そう言われれば、なるほど、確かに似ている。
私の友人で週刊アサヒ芸能の愛読者がいた。
彼は金勘定に強く、非常に現実的な男である。
保険、不動産など金にまつわることを聞けば、即答してくれる。
そのとき、こういうタイプの男が、週刊アサヒ芸能を読むのだ、
と納得した。
記事に戻ろう。
現在の雑誌部数(1999年の平均部数 時系列のグラフになっている)
1 週刊ポスト 89万部
2 週刊現代 87万部
3 週刊文春 74万部
4 週刊新潮 53万部
5 週刊宝石 39万部
6★週刊大衆 36万部
7 週刊朝日 33万分
8★週刊アサヒ芸能30万部
9★週刊実話 18万部
10 サンデー毎日15万部
このデータだけではわからないが、
週刊大衆が 97年に23万部だったのが36万部で13万部増。
週刊アサヒ芸能97年に30万部だったのが30万部と変わりなし。
週刊実話 97年に22万部だったのが15万部と 7万部減。
週刊大衆が週刊実話の7万部に新読者6万分を足した、
という計算である。
しかし、実話系雑誌は26誌あり、年間推定発行部数は8971万部。
発行総額276億円で前年比104%と伸びである。(98年)
新雑誌も発行されており、不況の出版界では特筆すべきことである。
これはきっと不況が原因になっているに違いない。
私には女性セブンと週刊アサヒ芸能はイコールな感じがする。 しかし、女性セブンはメジャーな雰囲気があり、
週刊アサヒ芸能はマイナーな雰囲気がある。
理由はエロである。
きっとそれは社会環境的な理由だ。
これから女性の性的な情報(男性ヌード、他)がもっとオープンになると
女性用の週刊アサヒ芸能がでてくるに違いない。
年間推定発行部数は8971万部。
これを12で割ると 748万部である。
凄い数字だ。
大きな市場で、それが伸びているとすれば、
あなどれない分野かもしれない。
ときには週刊大衆もチェックしてみるか?
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11月16日(火)
<音声認識ソフト Via Voice ミレニアム日本語版>を購入した
このソフトはマイクでパソコンを操作して、
話した言葉を文章にしてくれる。
先日、購入して使ってみたところ吃驚した。
準備として30分ほどかけて自分の声をパソコンに認識させる。
ちょっと苦痛だが、それでソフトの準備はおしまいだ。
その後、普通に話してみると、それが文章になって画面上にでてくる。
間違いもあるが、『東京都港区神宮前1丁目』は完璧だった。
使ってみると感動する。すこしSFチックである。
これなら実用性は高く7200円(スタンダード)なら安い。
私は12000円(プロ)で購入したが、今のところ違いがわからない。
難点としては
●カセットで再生した声で試してみたが、これはダメ。
●マイクを付けるのが面倒くさいし、格好がヘン。
●きちんと喋らないといけないので、ちょっと苦痛
(反対に語尾がしっかりして訓練にいいかも)
●完璧ではないので、修正が面倒くさい。
(修正も声でできる。 ひとつ前の単語にもどる とかが可能)
いろいろ単語登録などをして私好みにしていけるので、
これから、ゆっくりこのソフトを調教していきたい。
後日、その様子を掲載します。
11月15日(月)
どうして歴史の上に言葉が生まれたのか?
繰り返し『本能』を聴いている。
椎名林檎『本能』
いい歌だ。
「どうして歴史の上に言葉が生まれたのか?」
と始まる歌詞は、文句のつけようがない。
言葉のつながりが、意表をついて飽きさせない。
椎名林檎は何を歌いたいのだろうか?
というか椎名林檎は何を歌っているのだろう?
きっと本人には自覚がないと思う。
彼女は”じれったさ”を歌っているように思える。
彼女の歌は刹那的だ。
”現在がどうなんだ”と歌っているような気もする。
”明日は死んじゃうかもしれないじゃない”と
ずーーと言っているような感じがする。
それが、エロティックに聞こえるのかもしれない。
話は違うが、
都立高校三年生の進路未定者が51%に及び、
大学卒業者の1/3が3年以内に退職していると聞く。
この歌は彼らのことを歌っているのではないか、
とふと思った。
詳しく説明する言葉を今、持っていないが、そんな気がした。
とにかく『本能』は売り上げ1番になった。
流行っているのは嬉しいが、不思議な気分だ。
日本人はこのような歌を欲していたのか?
11月14日(日)
プロモーター ドン・キングの伝記ドラマ
ドン・キングの伝記ドラマをテレビで見た。
ドン・キング
考えてみれば、凄い名前だ。
日本語に直すと”王様首領”である。
ヘビー級のボクシングを見た人なら誰でも知っているだろう。
白い髪を真上におっ立てた太ったプロモーターである。
松本仁志もマネをするヘンなおっさんである。
あのおっ立てた髪は、とにかく目立つためだ。
趣味ではなく、自分を売るための手段である。
彼はゲットーで育ち、若い頃、人を一人殺している。
出所後3年でザイールのキンシャサで行われた、
歴史的イベント『アリ・フォアマン戦』をプロモートした。
それは1974年のこと。
その後、アリとの契約がうまくいかなくなり、
若手のヘビー級ボクサーの目をつけ、
ヘビー級ベスト10に入るボクサーの半分以上を掌握した。
その後、アリのスパーリング・パートナーだった
ラリー・ホームズを育て上げ、
アリ対ラリー・ホームズ戦をプロモート。
アリは敗北し、この試合後、パーキンソン病で引退となった。
その病気はマスコミが”ドン・キングの責任が重い”と報道。
一貫して、マスコミはドン・キングを悪者扱い。
しかし、現在では実力と金では誰も彼には逆らえない。
番組の最後にドン・キングは昔の友人から
「踏みにじってきた人は何人いるんだ?」
と言われる。
キングは「悪者が必要なのさ」と相手にしない。
このドラマは監督・作品でエミー賞を獲得している。
全然、感動しないところに感動するような作品である。
現存する人間を扱い、誉めもしないシナリオでドラマを製作されている。
悪者であるが、アメリカンドリームの象徴であって
憎たらしいけど、尊敬するところもある、
というドン・キングに対する複雑な心境が現れているのではないか?
アメリカ人は面白い。
11月13日(土)
ペイント列車『女忍者“くノ一”』の衝撃 近鉄伊賀線
世の中にはいろいろなペイント列車があるが、
近鉄伊賀線を走る”くのいち電車”はピカイチであろう。
以下のページをご覧ください。
http://www.kintetsu.co.jp/senden/Topic/W20044.html
あの「銀河鉄道999」の作者である松本零士氏がデザインした
この列車はある意味素晴らしい。
列車正面には「くのいち」の顔、
写真ではよくわからないが、側面には刀と手裏剣があしらってある。
この列車は第2号で男ものの『忍者列車』が第1号だったようだ。
好評?につき、第2号を製作した模様である。
伊賀出身の事情通によれば、
この『女忍者“くノ一”』が走る伊賀線は
経営状態の良い近鉄線の中で唯一、赤字路線である、という。
赤字解消の突破口のためのペイント列車であるとも考えられる。
確かに子供が喜ぶことは間違いない。
かく言う私も一度、この電車を拝みたい、と思ってしまった。
四国に住む友人(電車ファン)に
「見ないで死ねるか?」とこの事実を知らしめたところ、
「月末に見に行きます」とすかさず返事が戻ってきた。
近鉄の作戦に完全にはまったと言えよう。
伊賀出身の別の事情通によれば、
「伊賀は昔から関西文化圏にあったので、
『伊賀は関西だ』運動があるんです。
三重県ではなく奈良県、滋賀県、大阪府のいずれかに所属したい、
と住民が運動しています」
伊賀はカナダのケベック州みたいなものなのか?
スペインのバスク地方みたいなものなのか?
あーーちょっと違うな。
三重県伊賀地方。ここは日本の桃源郷かもしれない。
来月くらいに友人の『女忍者“くノ一”』列車探訪報告を掲載する予定です。
おたのしみに。
11月12日(金)
NHKクローズアップ現代『臨界事故 被爆の実態』 11/8放送
上記の番組をビデオで見た。
番組で出てきた数値は以下のようなものである。
<事故現場に残ったウラン溶液からの分析データ>
●今回の臨界事故では1兆の250万倍回の核分裂が起き、
最初の25分間で全体の半分ちかい放射線が放出されたことが判明。
●80メートルの地点での被曝量は
最初の25分間で75ミリシーベルト(mSV)
●130メートル離れた自動車工場”大泉工業(株)”では
結局、避難する午後4時までに最大35mSVぐらいと判断され、
家の中にいたため もう少し少なめかと推定される。
●350メートルの地点での被曝量は
午後4時までに1.4ミリシーベルト(mSV)
●450メートル離れた那珂町の主婦、井内玉華さん。
村役場で最大0.7ミリシーベルトであると言われた。
以上がデータをまとめたものだが、
番組を見ていると次々と疑問がでてくる。
■どうしてホールボディカウンターをもっと多くの人に使わなかったのか?
■どうして被曝量のデータを本人にすぐに知らせなかったのか?
東海村役場では、どうして最初、嘘を教えたのか?
■130メートル地点で最大35ミリシーベルトの被曝量とすると
いったい何人が被曝したのか、推定できないのか?
■国、県、村など誰が住民に被曝量の説明するのか決まっていない、
というのはどうしてか?
この番組はNHKにしては穴だらけのところがある。
番組制作者自身にもわかっているはずだ。
住民へのインタビューがメインになっているので、
データ関係がおざなりになった傾向にある。
また、データから推測することを自制したとも思える。
勝手な推測をするとバッシングを受けるに違いないからだろう。
<私の勝手な推測>
以上のデータから推測すると、
事故現場から130メートル内にいた人は完全に被曝である。
また、事故当時に近くの道路を通り過ぎた人も被曝している。
そしてJCOの社員全員(約100人)+関係者が被曝しているのは間違いない。
以上を合計すると200人は越えるのではないだろうか?
その被曝量は10mSVぐらいで、
ガン発生率が高まるかどうか特定できない量である。
補償に関しては微妙な対応がされるかもしれない。
事故処理のまずさを考えると、
今後も注意を払わないと恐ろしくずさんな補償体制になると思われる。
あと、以上の科学技術庁のデータも信用できるかどうかわからない、
というのが一番怖い点である。
これが私の勝手な推測である。
番組の詳細については以下にメモを作成した。
参考にしてください。
NHK『臨界事故 被爆の実態』 メモ
科学技術庁の調査結果
10月20日 科学技術庁は事故現場に残ったウラン溶液から
臨界反応の過程を調べた。
今回の臨界事故では1兆の250万倍回の核分裂が起き、
最初の25分間で全体の半分ちかい放射線が放出されたことが判明。
●80メートルの地点での被曝量は
最初の25分間で75ミリシーベルト(mSV)
●350メートルの地点での被曝量は
午後4時までに1.4ミリシーベルト(mSV)
<事例 130と450メートル地点の事例>
●発生事故以後、事故によって被爆した人は69人と発表されたが、
ほかに多くの人が被爆したと、現在、推定されているが、
正確な数字はわからない。
●130メートル離れた自動車工場”大泉工業(株)”では
事故当時、3人が働いていた。
社長の大泉さんは、事故後『異常はない』と言われたが、
80メートル離れた会社では7人が被爆していることから、
疑っていた。
結局、避難する午後4時までに最大35mSVぐらいと判断され、
家の中にいたため もう少し少なめかと推定される。
●450メートル離れた那珂町の主婦、井内玉華さん。
乳幼児の子供を心配していたが、
村役場で最大0.7ミリシーベルトであると言われたが、
やはり心配である。
<被曝とその影響>
一般人7人はホールボディカウンターを受けたおかげで、
被曝量がわかり、被曝したとされている。
その他の人はコミュニティセンターで放射性物質があるかどうか
の調査をしただけで、実際の被曝量はわからず。
(中性子線の被曝量は、被曝した時点でホールボディカウンターで
検査しないとわからない)
●被曝量500ミリシーベルト以上で
骨髄の機能が損なわれるため。白血球の減少
作業員の大内さんは白血球がなくなる程の被曝量
●がんの増加が認められるのは200mSV以上である。
特に肺ガン死亡率が高くなる。
これは原爆調査で行われた結果の値で12万人が調査の対象である。
13年前のチェルノブイリでは13万5千人を追跡調査しており、
50mSVの被爆をした少女に損傷した染色体が見られる事例があった。
●広島大学教授 鎌田七男氏のコメント
「75mSVは最大と考えていい。
時間、場所、遮蔽物、移動があったかどうか?
各々の人にこまかい調査が必要である
1.4mSVなら安心できる。」
<80メートル地点の事例 建設関係会社>
被爆した69名のうち7名は一般人で、
80メートルのところの建設関係会社の人。
5時間半 放射線を浴び続けた。
「ガンになるのではないか? 結婚へ支障はないのか?」
などの不安を抱えている。
社長の坂井信子さん
従業員、金子浩之さん 仲田明夫さん
最初に被曝検査を受けたときには
「被曝の検査員に聞いても『大丈夫ですよ』と答えるだけ」
その後、ひとりの体に放射性物質が付着していたため、7人は
核燃料サイクル開発機構にいってホールボディカウンターで検査を受ける。
●核燃料サイクル開発機構 篠原邦彦 安全管理部長のコメント
「シーベルトという単位で計算するに時間がかかるので
それがちゃんとできてからお伝えしたほうがいい」
ということで測定データを7人に知らせなかった。
その後、測定データを教えてくれないので、役場に問い合わせた。
そこでファックスで送られてきた調査データは
名前だけが記してあり、数字が黒塗りになったものだった。
役場に聞きにいくと
「被曝量は病院でのX線2回ぐらいなので健康には問題ない」と言われた。
その後、国、県、村から何の説明もないまま1ヶ月が過ぎた。
●そして、7人の被爆量を科学技術庁は1ヶ月後にあきらかにしたのは
約6〜15mSV。
鈴木康史さん「腹が立ってしょうがない」
社長は「どんなこと言われても信じられない。
怒りでいっぱいである」
●NHK解説員のコメント
国、県、村など誰が被曝量の説明するか決まっていない。
黒く塗りつぶされていた被曝資料のデータはメディアには渡されていたが
本人には渡されていなかった。
以上
11月11日(木)
−臨界事故− 大橋ツヨシの『かいしゃいんのメロディー』
臨界事故以来、核についての記事などをスクラップしている。
先日の朝日新聞では原子力発電所を壊したときの廃棄物を利用して、
缶ジュースの缶を作る可能性もあると書いていた。
また、テレビでは湾岸戦争のときにウラン235を使った爆弾のために
被曝した米兵を紹介した番組もあった。
核については、あらゆる話題がある。いい話を聞かない。
いろいろ類別して核関係の話題をまとめて掲載しようと思ってます。
原発について、わかりやすい漫画があったので紹介しておきます。
4コマ漫画雑誌『まんがくらぶ』12月号に掲載されている
大橋ツヨシの『かいしゃいんのメロディー』。
「ニッポンイエーイ」と題して原発の話題が掲載されていた。
ネームだけを紹介しよう。
以下、パソコンを前にしたオバQみたいなオジサンのモノローグ。
■1コマ目
「スウェーデンでは1979年のスリーマイル島の原発事故を機に
2010年まで原発禁止」 ふんふん
■2コマ目
「オランダでは1986年のチェルノブイリの事故を機に
2004年まで原発全廃」 ほーー
■3コマ目
「ドイツでも昨年1998年原発全廃決定」 なるほど
「そういや この前 日本で原発の大事故あったな 日本は・・」
■4コマ目
「防衛次官が『そろそろ日本も核武装が必要である』と発言しクビに」
個性的な国だね
というわけで、
日本は核に関しては個性的な国となっているようだ。
この漫画が時事をとりあげるのは珍しい。
”お笑い””不条理”という点でお薦めの漫画です。
大竹伸朗についての訂正
先日、画家、大竹伸朗について書いた。
過去の日記を見て間違いに気がついた。
大竹伸朗→→→伸郎× と間違っていたのだ。
たいへん申し訳ない。
日本で最も好きな画家と言いながら名前を間違えるとは!
絵もこちらに掲載してある。
http://www.morisawa.co.jp/gallery/posters/otakej.html
こちらの高知県立美術館ではTシャツも買えるらしい。
http://www.joho-kochi.or.jp/kochi-sk/shop/ootake.htm
他にも多くのサイトを見つけたが、またの機会に。
<ここ最近のマイブームは以下のとおり>
スガシカオ『Sweet』、映画『マトリックス』
イッセー尾形の展覧会『肉体とりくつ』
あと注目すべきは”Hiromi Go”である。
この人はいい人だ。
あと宇多田ヒカル、椎名林檎の新譜はいいすね。お薦め。
aikoの『花火』もいい。要注目
我が家ではカエルを飼育しているかもしれない?
以前の日記で書いたニホンヒキガエルのケンジがまた現れた
http://www.kt.rim.or.jp/~fuz/diary/0630-99.htm#07/04/99
妻のページで最近の写真が見られます。
http://www.magapon.com/kenji/index.html
我が家のテラスに棲息しているようで、
これから冬眠するのだろうと思われます。
なんか凄いカワイク感じます。
きっと3年目の冬だと思いますが、意外とカエルは長生きなのか?
6/30〜 7/10〜 7/20〜 8/01〜 8/15〜 9/01〜 9/15〜 9/23〜 10/01〜 10/08〜 10/13〜 11/18〜
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