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text by Takawo Nishi


〜98-99シーズン編・その9〜

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4月1日
 ほとんど仕事場か自宅にいる俺にとってケータイは基本的に無用の長物(小物?)なのだが、キャンペーン期間に保険に入ったら加入料も含めてタダでくれたので何となく持っていた。ほとんど仕事場の留守電を転送するためだけに使用しているので、べつに何でもかまわないのだが、あるとき友人に「うわ、でっかいケータイだな」と驚かれて以来、どうも人前(とくに渋谷の駅とか)で出すのが恥ずかしいような気分になっていたので、きょう、機種交換をした。なぜか一銭もかからなかった。電話機も手数料もタダ。代理店にはDoCoMoからバックマージンが入るらしいが、よくわからんなー。昨今のケータイ事情にまるで疎く、テレビCMなんか見てもまったくピンとこない俺だが、世の中そういうもんなのか。最初に保険会社がくれたのも、きょう手に入れたのも、NOKIAの製品である。なんで、いつもタダなんだろう。タダで手に入るリナックスとかいうOSの会社が儲かる理由も俺にはよくわからんが、わからん俺が世間知らずなのか。ま、タダより高いもんはないというから、最終的に俺が損をしてるのは間違いないと思うけど。ともかく、小さくなって待ち受け時間が長くなればいいと思っていたら、やたらいろんな機能がくっついていて面食らった。音声ダイヤルって、いったい何のためにあるんだ? おもしろいから一応試してはみたけど、二度と使わないと思う。

 きのう行われたオランダ×アルゼンチン観戦。アルゼンチンはオール国外組だったため、双方のスタメン22人のうち、自国リーグに所属しているのはファン・デル・サールとヴォンダレン(フェイエノールト)の2人だけ。リーガ10人、セリエA7人、プレミアリーグ3人である。豪華絢爛。しかもヴォンダレンはスタムが負傷したからこその先発だから、ほんとならファン・デル・サールだけになるところだった。なんか可哀想。スタムは月曜日の練習で、なんとアシスタント・コーチのニースケンスのタックルを受けてケガしたらしい。何やってんだニースケンス。まだやれるのかニースケンス。それにしても、マンチェスターはやばい。どの程度のケガかわかんないけど、スタム抜きでユーベと戦うのはきついぜ。
 試合のほうは、フランスでの因縁もあって、けっこう本気。前半10分にダビッツの爆裂火の玉シュートでオランダが先制したが、ベルカンプもクライファートもオフェルマルスも持ち味が発揮できていない感じ。アルゼンチンのほうも、リーガでは絶好調のC・ロペスが代表になるとバティに遠慮してしまうのか、迫力不足だった。バティはW杯のオランダ戦と同様、決定的なシュートをポストに阻まれておった。しかし後半40分、クレスポの折り返しを豪快に叩きこんだバティの勝負強さはさすが。ダビッツ退場で後半途中からオランダが10人だったとはいえ、残念ながら判定ならアルゼンチンの勝ちと言わざるを得ない内容だったと思う。どうでもいいけど、ダビッツ、ゴールを決めるならリーグ戦のほうにしてくれんか。

 そういえば昨夜は、日本×ブラジルの後、アラベス×A・マドリード(リーガ第27節)を見た。2部落ち寸前のアラベスが、2-0で楽勝。いまのアトレチコは、ものすごく弱い。サッキがクビになってから、ますます弱くなった気がする。でもUEFAカップでは、このアトレチコにローマは負けたんだよなー。なんでだ。べつにローマが好きってわけじゃないけど、そんなに弱いわけはないと思う。どうやって負けたのか、見てみたいぞ。

3月31日
 日本×ブラジル観戦。ふむ。つまらん。こういうフレンドリーマッチって、何をどう期待して見ればいいのかよくわかんないが(勝敗に興味も持ちにくいし)、少しも楽しくなかった。こんな時期に中山&城の2トップなんか見たくないぞ。W杯でさんざん試したんだから、もっと別の組み合わせでやってみりゃいいじゃん。柳沢、10分しかもらえないんじゃ気の毒すぎる。6人まで交代可だったらしいけど、だったら枠を使い切れよ。ブラジルと試合するチャンスなんか(というか国際試合そのものが)、滅多にないんだからさ。ブラジルのほうも、韓国に負けた後で気合いが入ってたとか言われてるが、そんなに凄かったか? アモローゾのゴールは素晴らしかったけど、たとえば名波が何度もリバウドに弾き飛ばされるのを見ても、ま、そんなもんだろって感じだな。リバウドは、バルセロナでのド迫力が、どうしてセレソンでは見られないんだろう。

 引き続き、日本×ブラジル観戦。いや、CSで9時から放送してたもんで、また同じ試合を見てしまったのだよ。実況が倉敷アナだったし。ESPNの映像(日本からアメリカに送られた映像を日本のスタジオで見ながら実況してる?)で見る国立競技場は、なんか新鮮な感じ。倉敷アナは、解説の向笠さんという人(いつもブラジル全国選手権とかの放送をしているコンビ)と共に、ブラジル代表の話ばかりしていた。まあ、番組のタイトルが「ブラジル代表テストマッチ」だから、そういうもんかもしれない。彼らにとって目下の最大の関心事は、4/28のバルセロナ×ブラジル戦でリバウドがどっちのユニフォームを着るのか、ということのようだ。リバウド自身、大いに迷っているらしい。でも、もしリバウドがセレソン側に入ったら、それはもはやオランダ×ブラジル戦ではないのか。世界中にかっこいいところを見せたいなら、バルサでプレイしたほうがいいと思うけどなー。

 トルシエ、ナイジェリア行きをキャンセルしたりしてまだ協会とごちゃごちゃしてるようだけど、ほんと、早く「次」の準備をしといたほうがいいと思う。U-20だけじゃなくて、全部まとめて向こうが放り出す可能性もあるような気がするから。大仁さん、「やろうとしていたことはできた」なんて眠たいこと言ってないで、常に最悪の事態を想定して先手を打っておいてくれ。「無駄になるかもしれないけど必要な準備」を疎かにしがちなのが、われわれ日本人のいけないところだ。不測の事態が起きてから慌ててるようじゃ、危機管理なぞできようはずがない。

3月30日
 マジョルカ×ラ・コルーニャ(リーガ第27節)観戦。アウエーにもかかわらず、マジョルカの堅守を打ち破り、ディポルティボが1-2で勝利。一気に3位浮上で、来季CL予選なしの本選出場権(2位以内)も夢じゃなくなってきた。トゥル・フローレス、いいねぇ。ちょっとやそっとのタックルでは倒れない「カラダの強いアタッカー」が、俺は好きだな。

3月29日
 昨夜は愚妻の友人宅へ遊びに行っていたため、ESPNでやっていたはずの韓国×ブラジル生中継を見逃した。今朝の新聞によれば、なんと韓国が1-0で勝ったとか。アトランタに続く屈辱で、リバウドは極東コンプレックスに陥ってしまうんじゃないだろうか。それにしても日本、連敗するわけにいかないセレソンにぼこぼこにされなきゃいいけどなぁ。ま、少しは本気になってくれないと意味がないから、むしろ韓国に感謝すべきか。

 札幌は鳥栖に延長負け。おいおい。大丈夫なのか、岡ちゃん。しっかりやってくれ。次も負けるようだと、少なくとも俺の中ではいきなり進退問題に発展するぞ。

 Jリーグのほうは、川淵がユーゴ選手の政治的アピールに苦言を呈したとか。立場上、クギを刺しておかなきゃいかんのもわからなくはない。でもねぇ。彼らの置かれた境遇にどれだけ想像力を働かせて言っているのかが問題だと思う。彼らにしてみれば、平和ボケの日本人に呑気なこと言われたくないんじゃないだろうかしら。少なくとも俺は、ストイコビッチに向かって「そんなコト書いちゃダメだよ」とは言えないな。FIFAの規約にも「グラウンドに政治を持ち込まない」って書いてあるらしいけど、それはたぶん政治の側がスポーツを利用することを食い止めるのが目的であって、選手がTシャツに政治的メッセージを書いたりするようなレベルの話とは関係ないんじゃないの? おそらく欧州の連中は、Tシャツのメッセージが「政治」だなんて思ってないと思う。昔、世界には満足に洋服も買えない子供が多いのに、「日本の子供は制服を強制されて人権を侵害されています!」などと国連で演説して失笑を買った日本人のガキがいたらしいが、そーゆー履き違えには気をつけたほうがいい。俺も気をつけるから。

3月28日
 EURO2000予選のため、セリエA(他の国もそうだけど)はお休み。きのう、ブラジル戦のために中田が帰国したらしいが、なんでメディアは空港に殺到するんだろう。ぜんぜん意味がわからん。何かのときに使う資料映像の「ストック」のためにとりあえず撮影しとくっていうのはわかるけど、だったらその日のニュースであんなに大々的に報道する必要はぜんぜんない。予定どおり帰ってこなかったっていうんなら、ま、「ニュース」だけどさ。ちゃんと帰ってきたんなら、ほっとけばいいじゃん。臓器移植のときにも思ったけど、この国のマスメディアは、ニュース・バリューの判断基準が完全に狂っている。当たり前のことが当たり前に起きたときは、そんなに大騒ぎしなくてよろしい。
 だいたい、「空港ロビーはファンと報道陣で大騒ぎでした」って、おまえらが取材に行くからそーゆー状況になるんだろ。そういうのを、マッチポンプというんじゃないのかね。そういうおかしな現実を自覚するためにも、放送や記事で「マスコミ」とか「報道陣」という言葉を使うときは、「われわれマスコミ」とか「私たち報道陣」と言ったり書いたりしたほうがいいと思う。

3月27日
 晩飯(赤チコリのフジッリ&鶏肉と野菜の煮込み)の支度などしながら、J1第4節、柏×清水、福岡×横浜、川崎×鹿島、平塚×磐田などなど、横目でちらほらと観戦。BS-1は半日べったりサッカー中継で、スタジオからの放送まであって、まるでシーズン終盤の優勝争い真っ直中みたいな力の入れようであった。何なんだ? でも、どれもけっこう白熱した良い試合だったように見えた。福岡、川崎、平塚が大物食いをやってのけてくれたし。北沢のシュート、凄かったなー。柏は、延長で負けたとはいえ、ストイチコフ&ホン・ミョンボ&GK南を欠きながら清水相手にあれだけやれるのは素晴らしい。酒井って、よく知らんけどいい選手だな。ちょっと京本正樹っぽいけど。あと、平塚の船越ってのも面白い。ちゃんと育てたら、代表でもけっこう使い道あるんじゃないの? それにしても、この日の柏に勝ち点が1つもつかない(んでしょ?)っていうのは、やっぱりどうかと思う。ドローでいいじゃん。それも価値のある「決着」の一種なんだから。
 ともかく、Jリーグも捨てたもんじゃないと思った1日であった。経営面での危機感が、いい方向に出ているのかも。ああいう試合をやってくれるなら、競技場に足を運んでもいい(近ければ)。

3月26日
 最近、地上波の中では唯一レギュラーで見ていたドラマ『リング〜最終章』が昨夜、最終回を迎えた。男の子が「ぼく、怖くないよ!」と言いつつ父親にしがみつくシーンで、不覚にも落涙。予想どおりの展開だったにもかかわらず、しゃくりあげてしまったよ。あはは。テレビドラマにあんなに泣かされたのは初めてである。自分が親になった途端、こうだもんなー。俺って単純。俺って小市民。

 神田川沿いの桜もちらほら花が開き始めた。春である。ほんわか気分が募る今日この頃だが、海の向こうではユーゴ国内で合宿中だったストイコやミハイロやスタンコが命からがら国外へ脱出したとか。ミハイロはラジオの取材に答えて、「われわれはナントカビッチ大統領を誇りに思っている」とコメントしたらしい。政治とスポーツが無縁でないこと、国家(や歴史や民族)と個人が切り離せないことを自覚するのが、オトナになるための第一歩なんだろう。少なくとも彼らは、サッカーという仕事を通じてオトナとしての役割を果たそうとしているに違いない。……なーんて、実際はなんも考えてないのかもしれんけど。

●(書き忘れていた)似てる人シリーズ。
(夫)ディナモ・キエフの監督とアルフレッド・ヒッチコック監督。
(妻)バイエルンの監督と間寛平。
(夫)R・ソシエダのサ・ピントとジョージ・ハリスン。

3月25日
 仕事場に面している井の頭通りから、「弟が来られず申し訳ありませんが、わたくしが代わりにご挨拶させていただいております!」というわけのわからん声が聞こえてきたんで何事かと思ったら、ハトヤマさんちのユキオくんがクルマの中から拡声器で吠えているのだった。おお、都知事選が始まったのであるか。吉祥寺駅前にでも向かったんでしょうかね。ご苦労さん。何度もやってるらしいテレビ討論会を一度も見聞きしたことのない俺であるが、どうしたものか。
 候補者の中には、俺がゴーストをしたことのある著者もいて、「支える会」みたいなところからパンフレットも届いていたが、何だかなぁ。べつに、思想や政策に共鳴して一緒に仕事したわけでもないし。その本を出した版元が潰れちまって、ギャラを一部取りっぱぐれたし。……どうでもいいけど、改めてよく見ると「ゴーストをする」って凄い表現だな。当たり前のように口にしているが。「お仕事は?」「あ、ゴーストやってまーす」って、化け物屋敷のバイト君か、俺は。
 選挙って、たいがい投票には行くけれど、「絶対こいつに当選してほしい!」と思ったことなんか一度もないような気がする。それが普通なのか。いつも思うんだけど、1票まるごと一人に投じなきゃなんないのがおかしいよな。「絶対こいつ!」の1票も、「しょうがねーからこいつ」の1票も同じというんじゃ、民意なんか正確に反映されるわけがない。昔の「ぴあてん」「もあてん」(今もあんのか?)みたいな形式で、一人15点なら15点の「持ち点」をお好みに応じて複数の候補者に配点する、というのがいいと思うね、俺は。5点ずつ3人に振り分けてもいいし、15点を一人に与えてもいいってこと。オーストリアだかどこだかでは候補者に優先順位をつけるというやり方もあると聞く。開票作業に時間がかかるのが難点らしいが、手間なんかいくらかかってもいいじゃねーか。

3月24日
 地域振興券が届いた。「天下の愚策」とか「アホちゃうか」などと言ってはいたものの、いざ現物を手にしてみると、「どう使ってやろうか」と妙に考え込んでしまう不思議なチケットである。どうせなら最高にくだらない使い方をしてみたいものだが、なかなか思いつかない。ふだんから無駄遣いばっかしてるから、いまさら無駄遣いしろって言われてもなー。あ、誰もそんなこと言ってないか。でも、そういうことなんだろ? 違うのか? だいたい杉並区内でしか使えないってのがキツイ。荻窪のルミネは実にしょーもない所だし、地元・久我山の商店街で2万円も無駄遣いするのは至難の業である。ふだん絶対に買わないような贅沢な食材を買って料理する(1万円の肉を1万円のワインで煮込む、とか)という手もあるが、そんなもん売ってる店もないしな。……なんて、あーだこーだ考えてる俺って、もしかして政府の思うつぼ? やがて悲しき小市民。

 NATO軍の攻撃で、ユーゴ×クロアチア(EURO2000予選)は延期になったとか。そりゃ、そうしたほうがいいよ。ミハイロビッチに万が一のことでもあったら困るからさ。そういう問題ぢゃないですか。でも、欧州各国(および日本)に散っている選手たちは、どんな気持ちなんだろうか。親兄弟もいるだろうに。ああいうリアルで切実なナショナリズムのせめぎ合いの中で暮らしてたら、「自分のためにサッカーやってます」なんて寝惚けた科白は吐けないよなー。この国の場合、ミサイルだか人工衛星だかを撃ち込まれても、「不審船」に領海侵犯されても、その切実さにリアリティを持てなくなってるわけだが。もちろん俺も含めてね。
 しかしこうなってくると、W杯を「北」で2試合、なんて話には強攻に抵抗してもいいんじゃないだろうか。韓国の単独開催なら勝手にすればいいけど、2002年は日本との共催なんだからさ。武装してこっちの領海をうろうろしてるような奴らと、仲良く共催なんかできるかってんだ。政治とスポーツは別、なんてキレイ事をいつまでも言ってちゃダメだと思う。

3月23日
 レアル・ソシエダ×バルセロナ観戦。フィーゴ、ルイス・エンリケが不在だったが、バルサは余裕のよっちゃんである。それぞれゼンデン、コクーが代役を立派に務めて0-2の勝ち。ゴールは共にコクーであった。それにしても、これだけメンバーが欠けてるのに、どうしてロナルドは出番がないんだろう。別にいいけど。

 一方のレアル(スペインでは「レアル」というとソシエダのことを指すそうだが、ここではマドリードのことである)は、思い切り格下のエストゥレマドゥーラ相手にダルなプレイぶり。ロベカルもシードルフもスーケルも、みんなやる気ないみたいだ。そりゃそうだろうけど。この3人のうち、来季レアルに残ってる奴はいるんだろうか。

 ところでアヤックスは右のウィングの選手が2人もケガしてて、岡野には絶好のチャンスが訪れているらしいぞ。……って、書いてるこっちがどきどきしちゃう話だけど。いや、嬉しいからじゃなくて、心配で心配で。そういえばブラジル戦の代表選考には、彼の名前、まったく出てなかったな。いつまでもオランダにいていいのか岡野。……いいのか。

3月22日
 パニオニオス×ラツィオ(CWC準々決勝第1戦)観戦。パニオニオス? これはギリシャのチームで、スタジアムの雰囲気はオリンピアコス同様に威圧的だが、サッカー自体は見るべきものが皆無であった。なんでベスト8に残れたかなー。ま、こんなチームが8強入りするような大会なら、UEFAカップとの統合は正解であろう。0-4でラツィオの楽勝であった。こんな試合に、ミハイロを使わんでもらいたいね。ただでさえ、いちいち最終ラインからFKやらCKやらを蹴りに行くんで疲れてるんだから。

3月21日
 岡田コンサドーレ、今季初勝利。めでたい。
 ペルージャは、1-0でサレルニターナを下す。ラパイッチのゴールに、妻は狂喜。俺のほうは、ディヴァイオがノーゴールに終わってホッと胸を撫で下ろす。
 続けて、ラツィオ×ベネツィア観戦。両チームに指名ストライカーがいて複雑な心境だったが、マニエロが欠場していたので全面的にラツィオを応援する。マニエロのいないベネツィアを応援する義理はない。久々に哀愁のFK刑事ミハイロの左足が炸裂し、夫婦そろって狂喜。でもマンチーニがお疲れ気味なのが、ちと心配ではある。それより、マニエロの肩はいつ治るんだ?

3月20日
  晩飯のメニューは、赤チコリ・ベーコン・トマト・生クリームのソースであえたパスタと、牛肉のトマト煮。トマトと生クリームは意外に相性が良い。トマト煮はトマトの味しかしなかったが、そーゆーものなんだろうか。ちと焦げ付かせてしまったが、ま、食えなくはなかった。

 ミルコウスキーという人が書いた『ジャコ・パストリアスの肖像』をいまごろ読んで感銘を受け、ジャコおよびウェザー・リポートのCDをまとめて何枚か買った。学生時代、貸しレコードをテープに録り、さんざん聴いたものである。あの頃はLPなんてなかなか買えなかったものだが、こうしてCDを5枚も6枚もまとめて買うと、大人になって良かったと思わないこともない。でも、無い金をはたいていた分、昔のほうが真剣に音楽を聴いていたような気もする。
 10年以上もまともに聴いていなかったが、WR(世界記録のことじゃないよ。昔はWRといえばウェザーリポートのことだったのだ)はやっぱりかっこいい。「ブラックマーケット」を聴いたおかげで、やっと「だんご3兄弟」の呪縛が解け、その代わりに変拍子のサビがずーっと頭の中で鳴っている。
 それにしても、ジャコがWRにいたのは、もう20年も前のこと(最後の参加アルバムが18年前)なんですね。俺がジャズを聴き始めた頃、「20年前の音楽」といえば、たとえばアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャースみたいなものだったと思う。リターン・トゥ・フォーエバーが、「10年前の音楽」ぐらいだったかな。だから何だというわけではないのだけれど。

3月19日
 CL準決勝の組み合わせは、キエフ×バイエルン、ユーベ×マンチェスターに決定。キエフ×マンチェスターの決勝を願う俺にとっては、絶好の抽選結果である。でも、どっちも消える可能性もあるわけだな。一般的には「バイエルンは組み合わせに恵まれた」って話になるんだろうが、そうはいくか。でも、レアルよりは強そうだ。キエフは、レアルを倒した後でいまいちどモチベーションを高められるかどうかが問題である。

3月18日
 CL準々決勝第2戦。前回同様、5時にセガレと入浴。
 こんな時間に風呂に浸かっていると、世捨て人になったような気分が味わえる。

●D・キエフ×R・マドリード
 ほーら、ごらん。予想を下方修正するまでもなかったぜ。目論見どおりの展開で、ディナモが2-0の完勝である。ウクライナ国内で、シェフチェンコはブブカを越えたのではなかろうか。レアルは、せっかくリーグ戦で好調だったロベカルが、ヤルニを左サイドで使ったために宝の持ち腐れ。ありゃ監督の采配ミスだと思うね。

●インテル×マンチェスターU
 復帰はしたものの、ロナウドは前線に立ってるだけ。W杯決勝並みに顔色が冴えず、目に生気がないように見えた。交代で入ったベントーラのゴールでインテルが先制して期待を持たせたものの、スコールズの同点ゴールで万事休す。サッカーは、闘志が苛立ちに転化した時点で負け、である。

●カイザースラウテルン×バイエルン・ミュンヘン
 キックオフから8分(PKと退場)で、ジ・エンド。0-4でバイエルンの勝ち。つまらん。

●オリンピアコス×ユベントス
 あーあ、ユーベってどうしてこうなんだろう。85分に同点に追いつくとは。俺の嫌いな渡部直己流に言えば、「サッカーに愛されているチーム」ってことになるんだろうか。オリンピアコスは、先制するのが早すぎたのかなー。それにしても、第1戦から第2戦の85分まではあんなに堂々と戦っていたのに、同点にされてからのふがいなさは何なんだ。観客も一緒に意気消沈しちゃってた。あれじゃ、どこかの代表チームとおんなじだ。

3月17日
 やばい。レアルが復調しつつあるようである。昨夜放送のサンタンデール戦は、先制点を許したものの3-1で快勝。シードルフ、パヌッチが不在だったが、何となく「まとまり」を感じさせる戦いぶりだった。ロベカルが1ゴール1アシスト、ラウールとスーケルが1ゴールずつ。キエフ、このあいだみたいに自陣右サイドでロベカルを自由にさせるシーンが多くなると、やられるぞ。八割方キエフの勝ちだと思っていたけど、下方修正せざるを得ない感じ。六・四でキエフ有利か。おいおい、ずいぶん下げたもんだな。まあね。

 バルセロナは3-0でエスパニョールを一蹴。スタメン落ちしたロナルド・デブールが、ルイス・エンリケの負傷で交代出場し、その時点でオランダ人が6人になっていた。このチームに別名をつけるなら、「リバウドと6人の愉快なオランダ人」で決まりだと思う。昨夜放送の試合で、ゴールを決めてユニフォームを脱いだリバウドは、なぜかその下にジオバンニのユニフォームを着ていた。オランダ勢に弾き出されてかなり精神的に参っているらしいジオバンニに対する、気配りである。監督批判とも受け取れる行為だけど、いまのバルサにリバウドを叱れる奴はいないだろうな。ところで俺は最近、リバウドを見るたびに「ゾロアスター教」という言葉が頭に浮かぶのだが、どうしてだろう。

 さて、明日はCL準々決勝第2戦。どういう順番で放送するのか知らんが、できればカイザース×バイエルンはいちばん最後にしてもらえんかなー。

3月16日
 仕事が一段落して、ふとテレビをつけたら阪神×巨人戦をやっていた。おお。野球か。地上波をほとんど見ないのでキャンプ情報にも無関心だったが、やはり球春は訪れるのである。阪神のベンチが映ったとき、野村がいるのを見てびっくりした自分にびっくりした。それぐらい、野球から遠く離れていたのであるなぁ。
 二岡、初めて見たけど、あの打席でのフォームは気に入らんな。あれではバットが遠回りして、しかも下から出るんじゃないのか。とにかく、ああいう窮屈そうな構えは好かん。試合はジャイアンツが11点取って勝った。清原と高橋がホームランを打っていた。原がベンチに座っていた。なんか偉そうだった。俺は今年、巨人戦中継をどれくらい見るんだろうか。勝つと嬉しいんだろうか。うーむ。

3月15日
 ミラノ・ダービー観戦。せっかく現地まで行ってるんなら、こっちを生中継しろよWOWOW。それにしても現地に行ったときの岩佐アナはテンション高くて、血管切れそうで怖い。声、裏返りっぱなしだし。
 インテルはマンチェスター戦を前にロナウド、パウロ・ソウザが復帰。こりゃ、けっこう面白くなりそうだな。やはりバッジョは途中出場のほうが期待感が高まる。
 ミランのほうは、レオナルドが2ゴール。左のインサイドで蹴り込んだゴールは見事だった。なんで、あのパスを、ああいう態勢でああいうふうにシュートできるんだろう。すごい。

3月14日
 腰が痛い。きのう野菜を死ぬほど刻んだからである。どうもキッチンというのは、女性サイズにできていていかん。すげー不自然な中腰になっちゃうんだもの。

 ビチェンツァ×ペルージャは0-3になったところで睡魔に負ける。いつもながら、ビチェンツァは柱が邪魔だ。ま、たぶんスタジアムを作ったときはテレビなんかなかったんだろうから、しょうがない。でも、観客には邪魔になってないんだろうか。

3月13日
 Y夫妻来訪。トマトとモッツァレラのサラダ、カポナータ、ポルチーニのリゾット、牛肉のワイン煮でもてなす。「おいしい」と言ってくれたし、自分でもまあまあ満足のいく出来ではあったが、どうも客に食べさせると「お世辞か?」と疑心暗鬼になるものである。

3月12日
 ユベントス×サンプドリア観戦。狼少年オルテガは、ちょっと倒れ方がマンネリになっていると思う。あれじゃ滅多に笛吹いてもらえない。かばい手をやめて顔すりむいてみせるとか、自分で引っ張ってパンツをずり下げてみせるとか、バリエーションを工夫しないと。あと、ヒゲを伸ばすのはやめてくれ、とうちの妻が言ってました。
 ところで、大仁さんはいつになく具体的な「解説」が多かったような気がするが、まさか本番前にビデオで予習したんじゃあるまいな。……こういうのって、度が過ぎると名誉毀損とか業務妨害(風説の流布)とかになったりするんだろうかしら。気をつけよっと。

3月11日
 打ち合わせと取材のため、久しぶりに電車に乗って都心(俺にとっては環八の内側が都心、である)へ出る。まずは音羽のK社へ。新ビルは初めてだったが、えらいもんですな。業界内では「金田一(少年の事件簿)ビル」と呼ばれているらしい。ちょっとタイミングがずれてたら、「五体不満足ビル」だったかもしれない。一応、エレベーターには車椅子用のボタンもあった。訪れた部署は20階にあり、周囲を睥睨する見事なロケーション。しかし、こういう場所で大衆の感覚をビビッドに感じながら仕事できるんだろうか。出版社のビルは低いほうがいいんじゃないか、などと思ったりもした。
 続いて、取材のため新宿パークハイアットホテルへ。ここも初めてだったが、やけに気取った感じのニューヨーク・テイストなホテルだな。ヤッピー(死語?)御用達、みたいな。歌手のG・Hは、ここでベストセラー本を執筆したらしい。なるほど。取材場所は49階の会議室で、今日は高いところばっかである。

3月10日
 ラ・コルーニャ×R・ソシエダ(リーガ第24節)観戦。ラ・コルーニャが攻めまくるも、得点できず。ドロー狙いでたらたらやってたソシエダがロスタイムにラ・コルーニャのDFドナト(36歳の大ベテラン。元セレソンらしい)のクリアミスを突いて決勝点をねじ込んでしまった。もったいねーなー、ラ・コルーニャ。この正念場でホームでの負けは痛い。何とか4位に入ってCL出場権をゲットしてもらいたいところだが。



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