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*** ニュースとして、美容と健康に関して気になる最近の話題を取り上げ、解説します。***
(できる限り、科学的な視点、論理的な視点から解説を試みてみます。)
『今回は私の必需思考支援ソフト、「アイデアツリー」をクリスマスプレゼントとして紹介 いたします。1995年に発表されたシェアウエアで、私が使い始めたのはその時から です。物事を考えたり、まとめたりする時に、情報やキーワードを木の幹や枝をつける ような感覚で階層的に整理できる優れものです。それ以来、レポートや企画書をつくったり する際に使い続けて重宝しています。良いソフトウエアは、使えば使うほど便利性が高まる もので、まさにこの「アイデアツリー」はそのように実感しています。まずは論より証拠と 言うべきか、「アイデアツリー」の サイトに行ってみてください。私が何故一押しするのか理解してもらえるでしょう。 ソフトの作者は古原伸介さんで、他に便利ツールを数多く開発し公開しています。』
『私と「アイデアツリー」との出会いは、パソコン情報誌です。情報を階層的に整理する
という紹介文章に、私の思考方法と同じだと驚いて試用してみたところ、みごとに当て
はまり、即座にシェア料金を振り込んで、それ以来正規なユーザーとして使い続けて
います。バージョンアップもきめ細かく行われており、その進化の度合いも十分納得で
きるものです。このソフトを使って一番重宝したのは、フレグランスジャーナルの原稿書き
でした。「ビューティサイエンスの庭」を作るきっかけとなった連載「レッツ・プレイ・インター
ネット」を始めた時に、12回分の連載構想をタイトルを作り、その下に階層的に章立てを
して、キーワードと文章を書き込んでいきました。仕事をしながら、毎月原稿の締め切りに
追われるのですが、この「アイデアツリー」のおかげで、構想さえ日々の中で貯め込んで
いれば、いざ原稿書きとなると、3日くらいで仕上がったのです。ポイントは、コツコツと
アイデア、情報キーワードを丁寧に貯め込んでおくことだと思っています。私のパソコンの
アイデアツリーというフォルダーには、たくさんそのようなツリーが貯め込んであるのです。』
『私の考えは、自分で試して良かったものは、ドンドン紹介するタチです。そこには何ら
他意もなく純粋に喜んでもらえたらという気持ちからだけです。ことある毎に、このソフトを
紹介していますが、ぜひ、私のサイトに訪れた方々にもと便利性を喜んでもらえたらと、
思った次第です。きっかけは、クリスマスシーズン、そう言えばクリスマスツリー、そうだ、
アイデアツリーだと言う連想が通勤電車の中でひらめいたからです。私からのささやかな
クリスマスプレゼントとして、「アイデアツリー」を紹介することにしました。思考方法が
合えば、きっと貴方の座右のソフトになること請け合いです。「レッツ トライ ザ アイデア
ツリー!」というわけです。』
『2005年も年末、昨年から始めた化粧品愛好クラブ「club C」での化粧品評価会議も
今年最後のミシュラン会議を11月30日に行いました。今年の後半のテーマはファン
デーションの評価方法でした。今回は、評価項目を選定するところから全員参加で
行ったことが重要なことでした。つまり、使用者の立場で品質を評価していくことです。
方法としては情報キーワードを体系化する手法の「KJ法」を用い、評価したい項目を
整理して仮評価用紙を作成することが始めました。とは言っても、最初に出された
評価したいキーワードは100以上も出てきて、使用感触、仕上がり、容器の機能性
など多種多様にわたりました。でも、これが実態なのだと改めて実感しました。』
(KJ法は、私が長年使っている知的情報処理手法で、川喜田二郎氏により
考案されたものです。もし、関心のある方は是非使ってみてください。中公新書の「発想法(1967)」、
「続 発想法(1970)」に記載されています。ネット検索でも数多くの関連サイトが見つかります。)
『今回の評価では容器の使用性は取り上げませんでしたが、ディスカッションの中では
ファンデーションを気に入って使うかどうかに重要な項目であることは認識されていました。
でも、あえて使用感触と仕上がり、及び化粧持ち等の実質機能を中心に評価をしようと
いうことになったのです。その意味でも、ファンデーションの評価を使用とチャレンジした
ことは、本当に難しいアイテムを選んだものだと実感した訳です。』
『ということで、仮評価用紙に基づいてファンデーションを評価して、主成分分析により、
相関性の強い評価項目は絞り込み、20数項目の評価用紙をさくせいしました。これで
美容液の評価用紙とほぼ同等のものが完成しました。次にやったことは、各評価項目の
感覚表現の整理です。美容液の評価用紙を実用的なものにできたのは、この感覚表現を
解りやすく一覧表にしたことでした。そしてできあがった感覚表現の一覧表を基にリクィッド
タイプとクリームタイプのファンデーションを評価したのです。この評価研究は、来年また
フレグランスジャーナル誌に投稿する予定です。また、「club C」の活動として、何らかの
方法で公開し、活用を考えてもらおうと思っているのです。私の立場は研究サポートで、
主役は「club C」ですので、問い合わせはそちらにお願いいたします。』
『今回ご紹介するのは思いで深き化粧品専門店なのです。それは今から20年前、研究部門から本社へ 移動した時、生まれて始めて訪問した化粧品専門店だったのです。今でも思い出しますが、入るやいなや、 いきなり開発された商品について、お客様の立場、販売者としての立場から厳しい意見を言われました。 でも、その時のご夫婦の暖かいまじめな視線は、今でも忘れることはありません。それ以降も、年に一度は 商品やお客様のご意見を電話してくださっており、私にとっては重要な市場情報となっているのです。 そのお店は、長野県松本市の松本城のそば、女鳥羽川沿いにある「ぬの源」さんです。』
『久しぶりに訪れて、お客様と一緒に美肌相談をしました。お客様がお店に来るきっかけなども併せて
聞きましたが、ほとんどが口コミでした。姉妹、両親、友人などの紹介で来てみたら、親身な接客と
会話、そしてお手入れがやみつきになって、また友人を紹介したくなると言う訳でした。そうです、「ぬの
源」さんを表す言葉として「女将さんのいる風景」が浮かび上がりました。友人であり続け、姉であり、
母であり、先生であり、祖母であり、と、いつもお客様の美しさを支え続けて50年あまり。時にはしかる
ことも、励ますこともあり、遠くからタクシーで来続けるお客様もあるという、いわば一流の「美肌料亭」の
女将さんなのかも知れません。』
『写真左上の美しい乙女が50年にわたる人生ドラマを通じて、今も「美肌料亭」の女将さんとして、
多くのファンに慕われ、頼られ、そして支え合っている。そんな風景が美しい化粧品専門であると
実感したのです。これもお店の中にお客様と居て解ることだと思いました。そう、忘れてならないのが、
女将さんをしっかりと支えている旦那様なのです。その絶妙なコンビネーションが魅力をいつも新鮮に
発散している基ではないでしょうか。「女将」というキーワードは最近地元紙で「ぬの源」さんを紹介した
記事の見出しをみて同感したのです。そう言えば、この記事を読んで来店されたお客様もかなり
いらっしゃるということでした。皆さんの身の回りにも、「女将さん」の居る化粧品専門店はきっとある
はずです。思いっきり、頼ってみてはいかがでしょう。』
『アッと言う間の1年でしたが、陶芸を始めてから1年が過ぎました。静かな木立に囲まれた工作室に、毎週 粘土をこねて皿や花器、お椀を作りに来る仲間たちと語らいながら楽しい、くつろげる教室の雰囲気。つくり あげた作品も、知らぬ間に10数点並びました。ビギナーズラックのようにできたビアジョッキは、このページの トップを飾り続けていますが、その他の作品はまだ公開していませんでしたので、誰も知らず状態でした。 今回は、私らしい作品の一つを取り上げて、この一年間で得たことを話してみたいと思いますので、話に つきあってください。』
『写真は、題して「フライングV(ヴイ)カップ」を暖かい眼差しで見つめてる友人の真山ジュンさんです。
不思議なのですが、カップだけを写真に撮った場合には生命感が感じられなかったのに、見つめられた
カップには生命感が何となく宿った感じがしました。つまり、手をかけて、時間をかけて、それぞれ使われる
シーンをイメージしながら作った陶芸作品は、そのイメージを再現したり、そのイメージを伝えて誰かに
見てもらったり、触れてもらうことで、生命感が宿るのではないかと思われます。陶芸作品の生き方の
一つには、このように私達の生活に、愛らしいとか、可愛いらしとか、美しいとか、様々な印象で道具として
使われる時に生命感を持つのではないでしょうか。陶芸教室の仲間は、作りながら、そこに載せる料理を
話したり、このお椀でどこどこの銘柄のお酒を飲むんだと話題はつきません。そう言う雰囲気に囲まれて
粘土をこね、絵や文字を描き、作品が少しずつできあがってくるのです。』
(カップにつけた題名のフライングVとは、知る人ぞ知る、V字型デザインのエレキギターのことです)
『そんな訳で、この一年を通じて、陶芸はこのまま手が動く限り続けていこうと思っています。その他の
作品としては、ワイングラスにも挑戦していて、現在完成したものが7個並んでいます。いずれこのサイトで
紹介したいと思いますが、手作り陶器製のワイングラスで、ワイン仲間と語らいあう雰囲気を伝えましょう。
そして、陶芸教室の仲間と一緒に、いつの日か、ささやかな発表会が開けると良いなと思っているのです。』
『10月5日に、岸紅子さんが主催の「ビエナ マーケティング・セミナー 〜団塊Jr.女心マーケティング〜 10回」の講師として話しました。題して「消費者の心を動かす化粧品とは?」でした。私は、研究職、 商品開発職の体験を通じて、いや、もっと大事な化粧品の販売現場や化粧品の使用者から得たことが ベースになって、話を構成しました。(1)消費者の感応を科学する、(2)現代女性のスキンケア事情、 (3)今、注目されているスキンケア、(4)現代女性の肌トラブルの項目に関してそれぞれ解りやすいように スライドを中心に話を進めていきました。要所要所には岸さんがデータで解説を入れたり、見解を述べて、 トークショーのような感じで行いました。11時から1時間30分と14時から同じく1時間30分の2回講演 でした。私としてはライブ感たっぷりの勢いで話しましたので、セミナー受講後アンケートにも「面白い」 とか「解りやすい」とのフリーコメントをたくさんいただけました。うれしい限りです。また来年にでも講師と して呼んでもらえそうです。』
『さて、このセミナーのテーマは消費者のニーズをいかに捉え、商品の開発に役立てるかをメインに
構成しました。その中で、私が主に主張したかったことは、マーケッターなら課題を見つけて、自ら
市場に身を投じて、得られた感覚的な情報を自らの手によって分析をして欲しいと言うことでした。
もともとマーケティング課題の正解は一つではないと思いますし、状況によって、時期によって、選ぶ
べき答えは違うものです。でも、どの答えを選べばよいか、それは体験を基に、いわゆる「感」を鍛える
ことが大事なのではないかと思っています。そのように鍛えられた「感」は、マーケティングの法則に
結果として合っている場合が多いと感じています。「理屈」と「感」が絡み合うスパイラルな構造とも
言えるのかも知れません。』
『その他、化粧品とは、美容とは、その目的にについても、イントロで話しましたが、この話はこの
数年私が常用している内容です。話してみては、聴いてもらっている人々の反応を受け止めながら、
現在改良中の考えです。いずれこのサイトでも話せる時期が近づいていると感じています。セミナー
の楽しみは、このように考えのキャッチボールで考えがブラッシュアップされることだと感じています。
そういう意味でも、質問は、とっても楽しいものです。今度私のセミナーに出席される場合には、質問を
待っていますから、よろしくお願いいたします。』
『先週書いた「美肌食 事始め」は、既に20日にホームパーティ形式で開く前提だったので、今週は そのパーティの話をいたします。衣理クリニックの片桐先生と菊川分院の宇野先生、そして私の 3人が「美肌食」をテーマに腕をふるう会なのです。前菜とメインディッシュをそれぞれオリジナルで 考えようと言うことになり、様々な研究や素材選び、調理方法を研究して挑んだのです。私は参考 となる出版物やインターネットで「美肌食」や「美容食」について調べ、コンセプトを仮決めしてレシピ を考えました。この時点で判ったのですが、美肌に良いとされている食材は、栄養学的にみれば、 かなりたくさんの種類が選べるということでした。だったら楽しく作れて、見た目にも、話題的にも、 そして最も大事な味的にも良いことが大事だということに落ち着きました。』
『私の考えた「美肌食」は前菜に「鉄骨サラダ」、メインディッシュに「鳥モモ肉の梅ハーブ蒸し焼き」
です。「鉄骨サラダ」は食材に鉄分を多くものを選び造血機能を高めようという理屈です。こだわりは
近江の「赤コンニャク」を使い、茹で小松菜、そして鉄分を含んでピンク色の岩塩「ローズソルト」を
使いました。味は、柚子ポン酢で仕上げです。健康的な美肌への理屈と、口の中で触感を味わって
頂いたのです。「鳥モモ肉の梅ハーブ蒸し焼き」は家でも良く作る料理のアレンジバージョンです。
鶏肉を適当なスパイスで味付けし、フライパンで焦げ目をつけて、そのあと酒蒸しして、最後に水気
が無くなる寸前で皿に盛りつけるものです。そこに、ベランダに植えているローズマリーと梅干し肉を
刻んで鳥のモモ肉にまぶして30分程度寝かします。後は焦げ目の風味を活かして、お酒の旨味を
鶏肉に蒸し込ませるのですが、吟醸酒を使ってみました。美肌理屈は肌を作り維持するためのタン
パク質と脂質のバランス補給に、健康維持の調味料という感じです。ただいま栄養学などを勉強し
直していますので、このくらいの理屈で許してください。それぞれの写真は後日掲載しましょう。』
『片桐先生もエレガントな腕前で、豪快な宇野先生の調理と競い合いです。いづれ紹介できるで
しょうが、美肌根拠と盛りつけ美観と味も素晴らしい出来前でした。ホームパーティにはそれぞれ
味見役としてゲストを招待し、とっても盛り上がったパーティでした。やはり一人で作るレシピでは
なく、美肌への何らかの強い関心を持っている仲間で作り合うことに意味のある会でした。今後も
発展させて、やはり形に残したいという思いは「美肌食ホームパーティ」企てグループの共通認識
なのでした。どのような形であれ、協力者を求めています。』
『私は結婚して以来、出来る限り土曜日と日曜日の食事係をしてきました。学生時代も自炊をしていましたし、 サークル活動の洞穴研究会でも料理当番ありましたし、料理は美味しいものを自分の手で作ることが好き だったので何ら違和感はありませんでした。そうこうして、今まで料理を続けてくると、元々創作意欲の高い 私ですから、ある意味オリジナルレシピがかなり溜まってきていました。それに、美しい肌は健康な身体に より支えられています。化粧品だけではきれいになれないし、やはり健康な身体と精神があってこそと、 最近は益々強く思うようになりました。美味しい食事を喜びの精神で食べ、健康な身体と精神をより良い 状態に持って行くことで、化粧品もしっかりと美肌づくりに答えてくれるのでしょう。「イン・レッド」10月号の 「ビューティサイエンスの小箱」にも書きましたが、そう言う背景から現在私は「美容食」いや「美肌食」に 関心が高まってきてます。』
『佐伯チズさんが既に「美肌食」というベストセラー本を出されていますが、私も解りやすいように「美肌食」と
いう言葉を使いたいと思います。ということで、この数ヶ月、あらゆる機会で「美肌食」について友人達に
話を持ちかけています。いろんな反応があるもので、ひょんなきっかけから「美肌食」のパーティを行うことに
なりました。後で列記しますが、「美肌食」に関する本を読み通してみると、まだ美容科学と栄養学、更には料理
科学の関係が充分に考察されておらず、ここはサイエンティストとして、けじめをつけたくなったのです。
肌に良いと言われている栄養素は様々取り上げられ、研究成果も発表されていますが、いざ私達が目に
する雑誌や単行本、TVや新聞では、どうも「?」がつく内容も多く、玉石混淆だと思います。何か一連の
健康食や美容食ブームを作りながらすぐに捨ててしまう風潮とも重なります。本当に良いものなら永遠に
不滅なはずなのですが、一過性のものが多すぎると思っています。』
『このコラムでは全てを書き切れませんので、今回は「美肌食」の研究を始めたきっかけを書くに止めて
おきます。「美肌食」のパーティについては後日報告しますし、いずれ、友人との共著になるでしょうが、
出版も視野に入れて研究を進めていくことにします。ということで、今回は「事始め」とタイトルをつけた
のです。』
参考にした出版物リスト、
「美肌食」 佐伯チズ著 講談社
「美肌を作る究極レシピ」 漆畑修監修、小田真規子料理監修、角川SSコミュニケーションズ
「美肌力」 小田真規子著、集英社
「日本人の栄養学講座 食べ物さん、ありがとう」 川島四郎、サトウサンペイ著、朝日新聞社
「すぐに役立つ五訂食品成分表」 菅原明子監修、池田書店
「おいしさの科学」 山野善正、山口静子編、朝倉書店
『この度は2005年8月号のフレグランスジャーナル誌に投稿した「使用者の立場からみた化粧品の評価 について」の解説をしたいと思います。早速読んで頂いたからご意見が多数寄せられうれしく思っています。 今回の投稿の目的は、化粧品が好きな人、つまり化粧品使用者が化粧品を正しく評価できるような道しるべ のようなものを作りたかったのです。自分の肌にあって、しかも使用感触もしっくりくるような化粧品を選び やすくなるようにできることを目指しました。口コミ情報や、自分なりの評価を載せたHPは多くあるけど、 もともと感触や化粧品の効果実感は基準がないと、参考することが難しいくらい個人差や評価時点での 環境が左右します。それを何とか揃えて、ある一定の基準方法が出来れば便利ではないかと考えました。』
『本職で化粧品メーカーの研究所にて、化粧品評価を業務としている人から見れば、一見無謀にみえる
かも知れません。しかし、感覚評価っていうものは、少しの条件の違いでばらつきやすいことは経験でもって
判っているはずです。しかし、ある程度の信頼度の中で評価ができることも判っているはずです。変に統計学
なんかを理屈っぽく知っている人には、評価者のぶれについて正しくは把握していない人もいるようです。
でも、化粧品を何らかの形で評価したり、気に入って買って愛用してもらっているのは使用者であることを
忘れてはならないと思います。ということで、今回の報告では、第一弾として美白美容液を対象にして
評価用紙と評価項目について一定の見方として参考になるように、感覚表現を一覧表にしました。そうする
ことによって、評価項目の感じ方のばらつきが少なくなりました。これも美容ジャーナリストの永富千晴さんが
主催しているコスメ倶楽部「club c.」の会員の皆さんの努力のたまものなのです。現在は、保湿美容液
について一生懸命評価をしています。また結果が出ましたら、何らかの発表をしたいと思います。』
『今回の美白美容液の結果は、フレグランスジャーナル誌上では商品を記号化して結果を載せていますが、
クラブでは実際の商品名を明記した上で結果の解析をしています。今後は、化粧水やクリームなどに広げて
いくと同時に、もっと簡便な10〜12項目くらいに整理した評価表と評価解析法を検討して行きたいと思って
います。いずれにしても、この評価方法については公開を原則として、広く意見や改良方法を求めていき、
より多くの人々が役立てるように考えて行きたいと思っています。』
『月初めになると駅の出口ではホットペッパーを始めとする数多くのフリーペーパーが配布されてにぎわって います。以前、美容ジャーナリストの何人からか聞いていたのですが、フリーペーパーの美容特集記事は 読者からの反応が高く、問い合わせの件数も多いということでした。それで気にはなっていたのですが、 この度、八王子で配布されている「イースマイル」というフリーペーパーで「ビューティサイエンスの庭」から 情報を引用して良いかという問い合わせがあり、載せてもらうことにしました。フリーペーパーの内容は 配布エリアの生活関連ショップや教室などの広告なのですが、独自の企画記事もあって、この企画記事の 評判がプリーペーパーの存在感に関連すると聞いています。或る意味では信用度にもつながっているの でしょうか。ということで、最近はフリーペーパーがすごく気になるのです。ちなみに日本生活情報紙協会と いうところがフリーペーパーを「特定の読者を狙い、無料で配布するか到達させる定期発行の地域生活情報 紙誌で、イベント、タウン、ショップ、求人求職、住宅・不動産、グルメ・飲食店、ショッピング、演劇、エステ・ 美容、レジャー・旅行、各種教室など多岐にわたる生活情報を記事と広告で伝える」と定義しています。』
『2003年に公開された日本生活情報紙協会の調査によれば、東京都で発行されるフリーペーパーと
フリーマガジンは220誌(紙)、324版ということで、その他区分け不明なものまでも合わせると、225誌(紙)
652版でした。総発行部数は約1億部で、1世帯当たり約20部となるようです。ホットペッパーやオフイスで
OL向けに配布されているシティリビングは、なかなかの情報構成で美容情報も充実していて活用度が高い
ようです。実際に私が見ても参考にするところがあるので、良く読んでいます。地域密着という非常に生活
便利度が高いことがフリーペーパーの特長だとすれば、読者と発行者との交流次第では、もっと存在価値の
高いメディアとして発展の余地はまだ十分に残されているように感じます。そんな訳で、今後は、フリー
ペーパーの存在意義を研究してみようと思っています。』
『先日、あるパーティで知り合ったのですが、フラワーアレンジメントの先生から花の新しい見方や花の美しさの 新しい表現方法について触発されました。生花を生けるいわゆる生け花の世界は、パーティや発表会など様々な シーンで目にしていたのですが、プリザーブドフラワーについて意識をしたのは今回が初めてでした。もちろん、 皆さんは既にご存じの方も多いと思いますが、私にとっては初めてでした。とにかく、始めて意識すると、不思議な ことですが、ものの見方がとっても新鮮に刺激されるものです。』
『プリザーブドフラワーについてはインターネットの検索にかけるとGoogleサイトで70件くらい出ましたので、
ドライフラワーと比較しても、まだまだ新しい世界だと思われます。ちなみにドライフラワーは検索で22万3千件
ほど出ました。さて、プリザーブドフラワーの作品は、そう言う目で見るとかなりいろんな場所に置かれています。
今までは生花かなと思っていたのですが、ドライフラワーにしてはみずみずしいし、造花にしては自然体だし、
生花にやはり見えてしまいます。でも、水にさして無く、やはりなぞでした。ちょっと調べてみると植物体を満たして
いるものは水ですが、特殊な方法で、水を人体に無害な有機溶媒に置き換えてつくるそうです。色も自然に
出ていた色を保存しているので生花の時と同じにみえるということです。』
『さて、花壇などの地面に、或いはポットに植えて生えている花でも、切り取って生けてある生け花でも、或いは
プリザーブドフラワー、ドライフラワーにしても、花の美しさは何故か気持ちをゆったりとさせます。似ているように
見えて、実は一つ一つの花は形や色が少しずつ違っていたり、同じ花でも背景が違うと印象も違って見えます。
個性的であり、変化的でもあるのです。このように花をじっと見ていると、やはり心が和みます。人それぞれに
見方もあるのでしょう。花の世界は、まだまだ奥が深いなあと思うのです。花を見て心が和むことは、きっと表情も
和んでいると、美しく見える方向に誘導されているはずです。また、花を見て、メイク方法がひらめいたり、アクセ
サリーやヘアースタイル、或いは服装まで触発されればしめたものです。こういう刺激こそ、見る美容
方法だと私は考えているのです。蛇足かも知れませんが、ちなみに花は、生物学的に言うと、植物の
生殖器官である訳なのですが、・・・奥が深いですね。』
『この度は埼玉県坂戸市の化粧品専門店「はらぐち」さんに行ってきました。駅前の商店街にあるお店で、 店内では心のこもった暖かい美容アドバイスの声が絶えない雰囲気です。私が感じたお店の特長は、 「よろず美容相談所」という言葉でした。まさに「よろず」で、スキンケア、メイクだけに留まらず、食生活、 家庭環境、職場環境に至るまで美容の為なら何でも取り上げて、今までの体験や新しく勉強した新しい 情報や技術で解決を試みてもらえる。まさに相談所なんです。』
『相談所と言っても、笑顔と笑い声の絶えない明るい雰囲気は、日頃のストレスを解消してくれる、心の
マッサージまでしっかりとすませてしまう場所なのです。このことはお店の中に入り込まないと判らない
雰囲気だと思います。1時間前後のお店訪問による調査では感じ取ることが難しい雰囲気で、私もお店の
スタッフの一員として1日いることで、何とか感じ取れる気がします。このような体験を重ねて感じることは、
化粧品専門店の個性的な魅力が、まだまだ多くの化粧品専門店を未体験の人々に知られていないのでは
ないかということです。もったいないことだと思います。美容の秘訣は、一人一人の魅力をしっかりと確認
したり、新しく発見したりして、個人的な美容レシピをたくさん持つことではないかと思います。その為には、
やはり経験豊かな美容の専門家、新しい美容知識と技術をもつエネルギッシュな専門家が必要なのです。
そのような専門家がたくさん控えている場所が、化粧品専門店ではないでしょうか。もっと広く知ってもらい
たいものです。』
『それから今回、お店で働く学生のアルバイトの方から「ビューティサイエンティスト」になりたいのですがと、
相談を受けました。とてもうれしいことでしたので、私も一生懸命答えました。いつもこのような質問や
相談で答えているのですが、基本的には私たちはまず生物であることから生き物全てに関心を持って
もらうこと。それから生き物は動物であり、花であれ、美しさをもっており、そのことを出来る限り見つける
ように努力してみることが大事ではないかと思っています。その上で、美学、芸術などの美しい感動を
もたらしてくれるものに関心をもつことが大事と思います。そうすれば、どういう角度からでも、美の科学者
としてこの美容業界に関われるのではないでしょうか。』
『2003年11月11日の話題76で「肌断食について思う」で肌断食という言葉や美容特集での取り上げ 方に問題があると指摘したのですが、その後も肌断食を売りにしている医師や美容家が女性誌、TV、 インターネットでの発信を続けています。その傾向が気になったので、「Inred」連載中の「ビューティ サイエンスの小箱」において取り上げました。文字数が限られていますので、表現できない部分をこの コラムで補足します。また、肌断食についての基本的な概念と私の見解は、「美容の話」話題76を バックナンバーで参照してください。』
『そもそも「断食」という肌とは関係ない言葉、しかもショック療法的で健康に良さそうなイメージがある
この言葉を用いていることと、肌に合わないお手入れでトラブルを起こしていることが原因であるにも
関わらず、その点をあまり明確にすることなく「肌断食」という言葉を使う人々に問題を感じます。
その代表格である皮膚科医は、現在の化粧習慣に対して完全否定をしている人です。もし彼の主張が
正しいとすれば、現在化粧品を使っているほとんどの方々に皮膚トラブルが発生しているはずです。
肌を擦りすぎが良くないという点では、私の主張と同じですが、その程度が全く違います。私は、赤く
ヒリヒリしたり、皮がポロポロはがれ落ちるようなレベルの擦りすぎを良くないと言っているのですが、
彼の主張は、通常のクリームを肌にのばす行為すら駄目だというわけです。この内容は2004年の
「おもいっきりテレビ」で言い切っていました。このような化粧習慣を飛び離れて捉えている人の提唱
する「肌断食」を、さらに美容家として引っ張りだこの人々まで自分勝手と思える捉え方で活用し
始めているのが現状だと私は見ています。』
『肌に合わない化粧品やお手入れ方法を続けていて、肌にトラブルや、何らかの問題が起こっている
時には、化粧品やお手入れを控えることは、既にほとんどの化粧品メーカーや皮膚科医、そして
化粧品販売者が行っている常識的なことなのです。それを今更「肌断食」という誤解されやすい用語を
使うことは問題だと思います。更に、お肌に合っている場合まで、「肌断食」をすることで肌はより
効果的に反応するようになるという主旨のコメントがされるに至っては美容知識の取り違えとも思え
ます。「肌断食」を語るのなら、その前に、肌に合った化粧品選びと、正しいお手入れ方法の見直しが
必要なのです。今後は「肌断食」を語る人が減っていくようになって欲しいものです。』
『5月21日土曜日の午後、爽やかな陽光に包まれた上智大学のキャンパスにて研究会が開かれ、 私も参加して「顔・化粧と消費者行動」というタイトルで講演をしました。主催は、1985年に設立された 産業・組織心理学会の組織行動部門です。個々人および集団が人間としの可能性を基盤として成長し、 効率的、健康的で生き甲斐のある組織を形成し、心と行動の総合体として作業を遂行し、文化的生活 者として消費することの出来る条件を探求するために設立された団体ということです。私の友人で、 現在大阪樟蔭女子大学の学芸学部で講師をしている村澤博人先生からの推薦で、私も発表をする こととなりました。今回のテーマは「美と装身の消費者行動」ということで、社会心理学の立場から 大阪樟蔭女子大学人間科学部の永野光朗先生、私と同じ題で社会・文化的視点から村澤先生、 私は化粧品メーカーという企業活動の立場から話しました。』
『私の話は、顔の持つ意味と、化粧品が果たす役割について話し、更に企業として見た場合の
問題点を事例を挙げて述べていきました。まず顔ですが、年齢とともに変化するけど、化粧品による
お手入れでずいぶんと加齢による変化が違ってくる可能性や、顔は化粧品(ヘアースタイルも含め)に
よって様々な魅力のパターンを示すことが出来ることを写真を用いて説明しました。最初のこのような
提議は大いにインパクトがありました。また、私の持論である、化粧品は容貌を魅力的に変えることが
できるもので、例えて言えば、「顔というキャンバスで絵を描くようなものだ」と話しました。そして、化粧品
で容貌を替えても、落とせば元に戻せるし、また次の容貌への変化も出来る便利なものであるとも
主張しました。後で、質問会があったのですが、コメンテーターの亜細亜大学経済学部の馬場房子先生
からたくさんの質問がありました。それと最後に、消費者にとって、正しい情報と間違った情報の乱出
している現在、とまどいもあり、もっと正確にコメントできる専門家が、企業サイドから情報発信をする
べきだと主張しました。』
『また、結論として「賢い消費者は優れた化粧品を生み出す。一方、優れた化粧品を生み出すメーカーは、
賢い消費者の言葉に真摯に耳をかたむける。」と締めくくりました。この言葉は、最近店頭に出ての
お客様との美肌相談会で特に強く感じ始めた言葉です。また、「好意を持った場合に、その人が美しく
見えることがあるが本当か?それは何故か?」という質問もありました。とっても良い質問で、私からは、
「好意を持つことで、相手の良い部分をたくさん発見し、強く認めていくように心理効果がでるのではないか」と
仮説を述べました。ということで、心地よい反響を胸に納めて、上智大学のキャンパスを散歩して帰り
ました。』
『今年も@cosme主催の化粧品と美容の祭典が5月6日、7日と開催されました。昨年以上の入場 者数で、1万3千人も2日間で入ったと言うことです。今年もトークショーに出演しましたが、お相手は 現在美容皮膚科女医としてたくさんの雑誌に登場している片桐衣理先生です。@cosmeサイトでは お互いにQ&Aコーナーを担当しているのですが、なんと今回が初顔合わせでした。でも、Q&Aの 答え方や、雑誌でのコメントをみていると私と波長が合っていると感じていましたので、実際に打ち 合わせした時は、もう何年も前からの知り合いという感じでした。昨年のトークショーはブースの あるメイン会場で行いましたので、声が通りにくかったのですが、今回は限定40名での別会場にて 開かれました。主催者によるとチケットは1分30秒でなくなったと言うことです。本当は多くの方に 聞いて欲しい内容でしたのですが、40人という人数はちょうど良い話しやすさでした。チケットが 手に入らなかった人には本当に申し訳なく思っています。』
『そこで、話の内容を少し紹介しますと、皮膚科医の立場からみた化粧品の考え方と、化粧品業界の
立場からみた化粧品の考え方について話した後、化粧品を有効に使うこつを話していきました。二人の
意見の共通点は、肌に合った基本的な化粧品を使い続けることでした。私の方から更に付け加えた
ことは、化粧品は毎日使い続けることだけど、有用性に関しては信じて使って欲しいと言うことでした。
その為には、肌に合う化粧品をきちんと化粧品専門店や百貨店などの販売者から選んでもらうことと、
サンプルから使ってみること、そして使い方をしっかりと聞いて理解することなどを話しました。でも、
トークショーの最大の山場は、最近のブームの中で「肌断食」という考え方でした。二人とも、「肌断食」
は健康な肌にとって危険な行為だと言うことで一致しました。皮膚科医が言い始めたようですが、化粧品
トラブルの患者に化粧品の使用を中止させて、その後肌が回復するという経験から、勘違いをされたの
ではないと思います。でも、化粧品が肌に負担をかけているので、時には肌を休ませると肌がより美しく
なっていくなどというのは、化粧品の大問題です。化粧品が肌に負担になるなら、それこそ化粧品の
存在は不要になってしまうはずですので。』
『それから、私と片桐先生は、約2時間の美肌相談会を開きました。それぞれ4人〜5人ほど相談を
受けていきました。私は、7日も美肌相談会を開き、延べ8人の方に話を聞きアドバイスをしました。
もちろん、メーカー的に中立の立場で開きましたが、とっても勉強になりました。それと、初日にアド
バイスした方が二日目にも会場にいらして偶然にお会いしたところ、早速アドバイスが役立って、
肌がとってもしなやかになっていました。その上、表情に明るさが増していたことがとっても印象的で、
私もうれしくなりました。ということで、今年は更に盛況な@cosmeEXPO2005でした。』
『このコーナーで載せている写真には笑顔が多いことに気づきませんか? それは、そうで、笑顔は 雰囲気を一目で表してくれる、とっても重要な表情の一つです。和やかに場が盛り上がっている 様子が手に取るようにわかります。自然に出た笑顔なら、誰もがそう思うでしょう。私もそういう瞬間を 狙ってカメラのシャッターを切ります。その反面、いざカメラを意識すると、とたんに表情が硬くなり、 笑顔が出るどころではありません。私も、よく取材を受けた際に写真を撮られますが、なかなか笑顔は 作れません。そこで、カメラマンや、そこにいる仲間と雑談をして自然な笑顔が出たところを撮って もらっています。それほど笑顔を意識して笑顔を作ることは難しいと思っています。』
『そう言う訳で、笑顔にはずっと関心もあり、美人の科学にも大いに関係があると思っているので、
何かと情報網を張っていました。そうした中、今年の3月に「顔学会」のイブニングセミナーで笑顔の
専門家、いやそれをビジネスとしている(株)笑顔アメニティ研究所の代表である門川義彦さんの
話と実習があるというので行ってきました。内容はとっても示唆的で、私たちは笑顔の持つ効用を
いかに気づいていないかを実感させられ、それ以降、表情の中でも笑顔について気にするように
なりました。そして、あらゆる場面を通じて感じたことは、作り笑顔だとわかったとき、いや、そう感じて
しまった時、とたんに冷めてしまうこともありました。その時に、門川さんの著書「売り上げがぐんぐん
伸びる、笑顔の法則」という本と、セミナーでの、先に笑顔を作ることを進められていたことが気に
なりました。ビジネスを優先した作り笑顔について疑問を強く思うようになりました。』
『そうしている内に、自然でハッとする魅力的な笑顔にもたくさん出会いました。それは心から「よかった
ですね」とか「楽しいですね」とか、或いは「面白いですね」などと喜びや楽しみを感じたときに自然に
でる笑顔です。特に、幾多の喜怒哀楽を乗り越えた、本当に自然にほころび出るような笑顔に出会えた
時は、とっても幸せ感に包まれます。そう言うわけで、門川さんのセミナーであった、表情筋を作り
込んで、形から入る笑顔作りも、或る意味では有用性を感じていますが、それがあまりにもビジネス的
になると心からの笑顔は作れなくなるのではないかと思うこの頃です。』
『昨年から始めたこのシリーズ、とうとう10回目を数えることとなりました。世の中にはまだ たくさんの素敵な化粧品専門店があるのですが、きっとたくさんの数だけお店の個性が あるのではないかと思います。さて、今回のお店さんは成田神社で有名、いや成田空港でも 知られている成田市の「マルミヤ」さんです。お客様も昼間と夕方から夜にかけて主婦の方々 から空港勤務の方々へとダイナミックに移り変わります。忙しさも時間帯によってまちまち ですが、なにより素晴らしのはお店のスタッフの方々のチームワークでした。そうです、今回の キーワードは「チームワークによる気配り、手配り」だと感じ取りました。』
『コラージュ写真で表してみたのですが、お客様の美容相談、肌チェックから始まり、心地
良いお手入れの時間、そして新鮮な商品情報や美容情報、丁寧な使い方の説明など、至る
ところにチームワーク良くお客様の満足を心がけていました。そのチームワークの要となる
のが、お店の経営者や店長さんです。きめ細かい、そして暖かみのあるフォローがあって、
このようなチームワークが完成していることが解りました。時間とともに移りゆくお店の中での
空気の流れ、それをしっかりと見据えながらオーケストラを指揮するようにお客様を見守る
化粧品専門店は、きっと来て良かったと思えるお店でしょう。そして、また行ってみたくなる
お店の条件の一つでしょう。』
『私達商品開発やマーケティングを仕事としている者にとって、市場調査は必須要件です。
その調査方法は様々な手段がありますが、効率とコストがいつもつきまとってくるものです。
しかし、この「化粧品専門店に行ってみよう」というシリーズを始めてから、実際にお店の中で
長時間お客様と、お店のスタッフの方々と一緒にいて、初めて解ったことも多かったのです。
ほんとうにたくさんの化粧品専門店の数だけ個性があるでしょう。皆さんも、是非近くの、
或いは通りがかりの、また気になっている化粧品専門店に行ってみて、そのお店の個性は
何だろうという探求心をもって入れば、頼りになる美容のホームドクターを発見できるのでは
ないでしょうか。「レッツ・トライ」です。』
『昨年から始めた化粧品愛好クラブ「club C」での化粧品評価会議が、本格的に活動を 開始しました。手始めに美容液の評価を、主成分分析法という統計学手法を用い、商品 特性を科学的に明らかにしてみます。評価基準も解りやすいように評価者の感じ方を 評価者自身の言葉で表し、評価用紙も記入しやすいように作り込んだものを使って、早速 評価に入りました。このように昨年の半年を費やして作った方法が果たして実用的か どうか検証も試みました。それは、初めての会員の方が、評価方法や評価基準を理解 出来るかどうか、すぐに評価が始められるかどうかを新会員2名によって行ったのです。』
『その結果、すぐにメンバーと和んで、一緒に評価を楽しんで行えました。肌の感触も
体調や生活環境で違うことも、一応理解してもらえ、その場での感じた状況を素直に
評価してもらいました。評価する場合にはお互いに感じたことを会員同士が話し合ったり
しないように気をつけて、真剣に自分の肌のセンサーと対話して評価用紙に記入して
もらいました。このことは他社の評価バイアスを避ける為です。感覚は非情にデリケート
なもので、ちょっとしたことで感じ方が変わることがよくあるのです。』
『私にとって化粧品ミシュランの試みは、化粧品の使用者はどのように化粧品を評価
しているのか探求する為にやってみたかったことです。化粧品の評価方法は一般には
きちんと公開されていなくて、各化粧品メーカーが独自に開発や検証の為に基準化され
、時にして化粧品関連の学会や専門誌に発表されて来ています。でも、私の思いと
しては、やはり使用者はどのように化粧品を感じ取っているのか、使用者の視点で、
どうしてもみておきたかったのです。よく女性誌で、美容ジャーナリストによる化粧品の
評価やコメントが載っていますが、それらの評価と実際の使用者の評価が同じかどうか、
或いは何が違うのか、その点を把握することは、作り手にとっても、使い手にとっても
有意義なものだと仮定して行うことにしたのです。初夏には結果が公表できる予定
なので楽しみにしていてください。』
『1年と半年ぶりにライブハウス「目黒ライブステーション」にて「彩 with SUPER VIBRA TION」のワンマンライブを見に行き、彩さんに会いました。彩さんがATELIERというバンドで 活動している時に、プロモーションビデオを作ることが縁で出会ったのですが、バンドを休止し、 ソロ活動を始め、現在の彩さんを中心にしたプロジェクト・バンドとして活動をしているのです。 さてワンマンライブの様子ですが、ステージの幕が開らくと、彩さんと4人のバンドメンバーにより 元気力いっぱいのサウンドが爆発。満員の会場もサウンドのエネルギーを満喫して、一体感の あるライブでした。』
『ボーカルの彩さんは、表情豊かに歌い続け、以前よりもその表現力が増して進化真っ最中
という感じでした。特に笑顔はより一層磨かれて、歌えることの喜びにあふれていました。
自分の得意な表現方法で感情や意見等を伝えることが出来る喜び。そして、それをきちんと
受け止めてくれる人々がいる幸せ。それらのやりとりがライブハウスに充満していました。
その時に、ふと思ったのですが、美人の条件の一つとしていた「会うたびに美しくなっている」
ということです。きっと、彩さんにとっては、自分の表現がより良く実現できるプロジェクトが
進行していること自体が表情を豊かにしていて、それを私が感じたのでしょう。彩さんのHPがありますので、チェックを是非して
みてください。』
『そういえば、今とても気に入っている音楽番組があるのです。それは「ミューズのscore
(楽譜)」で、毎週日曜日の22時54分から始まる30分番組です。司会は川井郁子さんと
川平慈英さんの二人。毎週ゲストを招き、音楽との関わりを聞きながら現在に至るまでの
経緯をひもとき、人生の一曲を川井さんのバイオリンとセッションするという暖かい音楽番組
なのです。その川井さんがバイオリンを演奏する時の表情がとても豊かで美しいと、いつも
感じています。やはり心を込めて、自分の得意な方法で感情や意見を表現する時は、自然と
美しい表情になっているのでしょう。』
『今年も開催された新年会のi−VOCEオフ会ですが、銀座のイタリアレストランの個室にて 賑やかに始まりました。もう恒例と言っても良いほどの雰囲気で、会員の皆さんで幹事を されて準備をして頂きました。私も、もはや常連という感じで出席をすることが楽しみになって おり、皆さんとの会話がとっても刺激的になってきています。やはり、美容と化粧品に関心が 高く、様々なイベントや新製品、新美容方法に関しての行動の早さと、コメントの豊富さは、 お互いのフレッシュな情報交換の場となっています。』
『何よりも今年の会話で全員納得したのは、「こうやって会う度にキレイになっているね」という
お互いの美レベルが向上している事実です。私も全く同感でした。このようなことが、他にも
あることに気づいたのです。美意識の高いメンバーが集まっているオフ会や勉強会において、
男女を問わず、自然に美しさや魅力が増しているのです。そしてお互いに、その変化のきっかけ
について聞き合って参考に出来る部分を吸収しているようなのです。これこそオフ会の効用
なのでしょう。オフ会の開催は、年に2回なので半年という期間は変化をするのに十分なの
でしょう。また夏にはオフ会を開こうねと、お互いに約束をしあって楽しく終了しました。』
『それからもう一つ今回のオフ会で話題に上がったのは、美容や化粧品の様々な疑問について
きちんと答えてもらえるような勉強会があったら良いのにという要望でした。日時や場所という
条件によるでしょうが、私も、出来たら開いてみたと話しました。私の友人にも沢山の研究者や
開発者、メイクアップアーティストの方々がいますので、タイミングをみて開いてみたいと
思っています。土曜日か日曜日、或いは平日の夕方以降で、今年は数回くらい開いてみようと
思いました。』
『今年最初の「化粧品専門店に行ってみよう」は淡路島の洲本市にある「M・DO」(エム・ドゥ)さん です。淡路島は明石海峡大橋が開通したおかげで神戸へ買い物に行きやすくなり、化粧品も 神戸の百貨店や専門店にまとめてショッピングという人も増えていると聞いています。しかし、 そのような市場環境でも着実にお客様を増やして活気のあるお店として評判だったので、行って みたかった化粧品専門店さんです。いつものように、一日しっかりと私も美容相談という形で お客様との会話を通して体感してきました。結論は、「ファミリーの温かい心」と感じ取りました。 ということで、その雰囲気を写真から感じ取れればと思います。』
『身近にある化粧品専門店は、私の言い続けている「美容のホームドクター」的存在になった
時に、本当に威力を発揮するものだと考えていました。そして、そのような化粧品専門店に
入って接客をしていると、その場にいらっしゃるお客様が、必ずそのようなことを感じているよう
です。今回「M・DO」さんで強く印象に残っているお客様は、ただいまお腹に赤ちゃんが育って
いる方、もうすぐ結婚式を控えている方とお友達でした。やはり生理的に、精神的に大きな
変化が来るときは誰かに美容のことは頼りたいものです。そうすれば安心して人生のイベントに
望める訳です。この頼りになるのが身近な、そして温かい心が感じ取れる化粧品専門店だと
思います。』
『実は「M・DO」さんの近くの商店街にはお母さんとお父さんの経営されている、これまた
ゆったりと優雅さに浸れる化粧品専門店の「丸亀」さんがあるのです。子供達には何かと
口を挟みたくなるものですが、お互いに独立心で個性を大事にして、個性の違うお店を
営まれているのです。そこにも「ファミリーの温かい心」を感じました。皆さんの近くにも
きっとこのような「心」を持っている化粧品専門店があるはずです。ピッタリと波長の合う
お店が見つかるのではないかと期待します。』
『さて、今回はもう一つの専門店を紹介します。それは天婦羅のお店「常盤」さんです。「M・DO」さんに紹介されて行き
ましたが、名刺に「滋味求真」と書かれている、栄養価と味の両立を目指したオリジナル
天婦羅にこだわりを強く感じ取れる専門店でした。是非、洲本市に行くことがありましたら
味わってみて下さい。お店の雰囲気は写真で、味は、やはり直接味わうしかありません。』
『1月29日の東京中日スポーツ新聞にて、「テレ東は"わい曲" (教えて!ウルトラ)花粉症 治療効果の検証」というニュースが載っていました。今までも問題のある科学的検証番組は たくさんあったように見受けますが、このように放送したテレビ局が謝罪をしたというのは珍しい ことのように思えます。どちらかといえば、タレ流し状態にあったように思えます。問題のあった テレビ番組は1月25日とと8時から放送された「教えて!ウルトラ実験隊」で、花粉症の治療 方法を紹介する部分での検証実験にあったという内容でした。』
『千葉大大学院教授の協力で、花粉エキスを染み込ませたパンを舌の下に挟むと2週間
ほどで症状が改善されるという治療法を紹介したところ、取材期間は5日程度なのに、放送
では2週間後に効果が表れたかのように放送されたということでした。しかし放送の翌日に、
教授から事実から違う旨の指摘を受け、制作プロダクションに事実確認をしたところ、この
歪曲を認めたということで、放送から1週間後の2月1日の放送分で訂正と謝罪をするとの
ことです。この訂正と謝罪をどのようにするか、関心ありますので、番組チェックをする予定
です。しかし、このように、科学的検証番組が沢山放送されている現在、全ての検証について
事実検証をすると、同様のことがどのくらい行われているのか、ちょっと気になります。私の
友人である医師がやはりTVの取材を受けたところ、いかにもある検証実験の証明をしたと
いうようにコメントをつかわれて、取材の目的と違うことに映像が使われたことがあったと
言っていました。』
『科学検証番組は外部の制作会社に作ってもらうことも多く、しかもその内容についての
チェックは甘くなりがちなのでしょう。番組は意外性や面白さを追求しなくては視聴率は
稼げません。その為に、タイトルも過激な表現になりますし、番組のレポーターの声も
異常にオーバーなほどあおり立てますし、見ている方が身を引いてしまいそうな場合も
時々あります。それがTV番組の娯楽性だとかたづけられたら仕方がありませんが、
タイトルや番組の放送の中で科学的な検証であることを言っているから問題なのです。
「素朴な疑問」でも取り上げましたが、おそよ科学的検証と思えないような方法で、検証を
している番組が多々目につくこの頃です。放送する立場としては、やはり社会的責任を
強く持って欲しいものだし、出演する科学者は出演する以上、社会的な責任をきちんと
もって欲しいものです。自分が取材されたり、或いは番組の構成に関与する場合には、
そのような点について明快にしておかないと、思いがけないメディアの副作用を受ける
のです。』
『昨年から始めた化粧品ミシュランは、Club C.というコスメ愛好者の会で素朴な興味から 生まれた活動です。化粧品は人によって好き嫌いもあり、一概にどれが一番優れているとは 判断つきにくいものです。年度区切りになるとベストコスメ特集が各雑誌に企画されていますが、 読者投票から化粧品評論家、美容ジャーナリスト、メイクアップアーティストなどの評価から 決まっています。しかし、どのような基準で決まったのかとなると難しく、選定した人々の コメントから判断するしかありません。その為、化粧品使用者の立場から、ベストコスメ特集を 参考にするときは、大賞やランキングも参考となるのですが、やはり自分と感覚の合っている 選定者のコメントを参考にする場合が多いと聞いています。そのような話をClub C.で話して いたら、自然発生的に、もっと解りやすいものはないものかということから化粧品ミシュラン 計画が始まったのです。』
『クラブのメンバーの方々の熱心な研究心のおかげで、昨年中に美容液の評価基準と、
その解析方法のメドが立ちました。20名にも達するコスメソムリエ(評価をする専門家)が
集まり、今年からデータを取り始め、何らかの区切りで結論が出せたときに公表しようと
いう段取りになっています。その時は、評価方法や基準についても公表する予定です。
その背景としては、公正なデーターとして公開したいという、化粧品愛用者としての中立的な
立場を取りたいからです。とは言っても、同じ評価方法や解析方法をとっても、評価者や
評価する環境によってデーターは変化するものです。しかし、その実態を今までは誰も
公開し、検討することを積極的には行われなかったように思えます。』
『でも、このようなチャレンジに燃えているコスメソムリエは、楽しみながら評価をして、
自分たちを満足してくれる化粧品を納得して選ぼうとしています。また、数々の新製品も
そのような評価により吟味して、より満足度の高いものを選ぼうとしているのです。もし、
このような活動に関心がある場合は、是非、Club C.に問い合わせをしてみてください。
ということで、1月20日は今年の計画を話してにぎわう新年会を開きます。私の希望と
しては、4月頃に何らかのデーターが発表できたら良いなと思っているのです。』
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