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Review: The Music Of Jörg Widmann (concert) @ Tokyo Opera City Concert Hall: Takemitsu Memorial, Tokyo
2026/07/12
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアル, 初台
2026/07/09, 19:00-20:45
«Armonica» 『アルモニカ』 (2006); «ad absurdum» - Konzertstück für Trompete und kleines Orchester 『アド・アブスルダム(不条理)〜トランペットと小オーケストラのためのコンツェルトコンツェルトシュテュック』 (2002); «Babylon-Suite» 『バビロン組曲』 (2014)
Jörg Widmann (conductor), Christa Schönfeldinger (glass harmonica), 大田 智美 [Tomomi Ota] (accordion), Sergei Nakariakov (tumpet), 小嶋 佑樹 [Yuki Kojima] aka Koji Koji Moheji (barrel organ), 東京都交響楽団 [Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra]

アニュアルの作曲コンペ『コンポージアム』の審査員の曲のコンサートです。 オーケストラ向けに作曲された現代音楽を聴くのに良い機会として楽しみにしています。 今年はドイツ・バイエルン州ミュンヘン出身のクラリネット奏者/作曲家/指揮者 Jörg Widmann で、自身の指揮による自作の演奏です。 ECM New Series の録音にはあまりピンと来ていなかったものの、 glass harmonica や barrel organ など使われる機会の少ない楽器がフィーチャーされた曲を演るということで、足を運びました。

前半は、glass harmonica や技巧的な trumpet など特徴的なソリストをフィーチャーした協奏曲2曲。 2曲目の «ad absurdum» - Concerto for trumpet and small orchestra (2002) では、 高速タンギングと循環呼吸を駆使した trumpet の音色やフレーズを、小編成で小回りきくオーケストラで拡大したり、細かく脈動するようなオーケストラの上に trumpet の長めの音を重ねたり。 ラスト近くでは barrel organ も登場し、細かく刻むような高速フレーズも trumpet を受けます。 小躍りしつつ時々飛び跳ねながらの Widmann の指揮も印象に残りました。

最初に演奏した «Armonica» (2006) でも、glass harmonicaの持続的な響きを、 やはり長く引き伸ばしたaccordionのフレーズの助けも使いながら、オーケストラへと拡大していくよう。 «ad absurdum» とはコントラストを成すスピード感で興味深くはありましたが、 続く «ad absurdum» のインパクトが強すぎて、印象が霞んでしまいました。

後半の «Babylon-Suite» (2014) はオペラ «Balylon» (2012) を組曲化したもの。 前半とは作風がかなり違い、20世紀の大作映画の映画音楽のカットアップコラージュを聴いているかのよう。 流麗に繋ぐのではなくノイジーな展開も交えるあたり異化の狙いも伺えましたし、 人数もかけたオーケストラの音の迫力はありましたが、 前半と違いすぎて、戸惑いの方が大きくなってしまいました。