去年に続いて 11月3日(土) に日帰りで 大道芸ワールドカップ in 静岡 2013 を観てきました。 いつもより遅めの11時頃に静岡入りし、ナイトパフォーマンス前の18時半頃まで。 12時頃に一雨降られましたが、なんとか天気は持って曇天。むしろ、強い日差しがなく快適でした。 去年に続いて今年も土曜に行ったわけですが、去年に比べて観客は少なく、ステージを取り囲む人垣も薄め。 これも天気のおかげでしょうか。去年より楽に観れたように思います。
去年のような「スペシャルプログラム」は無く、今年は若干地味なラインナップという印象。 特に去年の Vaivén Circo のようなサーカスが無かったのは残念。 去年良かった Chilly & Fly と Héloïse & William が 今年も「ワールドカップ部門」にエントリしているなど、2年連続観に行くとなると少々薄く感じるのも確か。 気になるパフォーマーで観られなかったものもありましたが、今回はこの位がちょうど良いでしょうか。 今まで観たことの無い海外勢を優先して観ましたが、特筆したい程のものには出会えませんでした。 といっても、会場の雰囲気を含めて充分楽しみました。
過去の大道芸ワールドカップ in 静岡の写真集: 1999年、 2000年、 2001年、 2002年、 2004年、 2005年、 2006年、 2007年、 2008年、 2012年。
以下に観たカンパニー/パフォーマの中から主なものを個別にコメント付き写真で紹介。 パフォーマー名演目名については、自分で調べられる限り、 パフォーマーの公式サイトや、海外の大道芸関係のフェスティバルのプログラム などで一般的に用いられている表記に従っています。 調べがつけられなかったものについてのみ、 会場で配布されていたパンフレットに用いられていたものを用いています。
ウクライナから来た Олег и Юлия [Julia & Oleg] の Дуо Поспелов [Duo Pospolov] は silk の aerial の男女 duo。 小雨降る中、ラブストーリー仕立てのショーというそれを感じさせない演出で、 目隠しをした状態での aerial という難易度高い技を、acrobat 的な力強い動きで見せました。
カナダ・アルバータ州エドモントン (Edonton, Alberta, CD) のサーカス・カンパニー Firefly Theatre & Circus の創設メンバー John Ullyatt による水芸 The Human Fountain。 PCに向かってオフィスで仕事をしているという設定ですが、 観客に自転車漕がせると、水が吹き出るというもの。その光景は不条理感が漂ってました。 時折、くしゃみを引き金に、観客に向けて水が放たれるというハプニング付き。 自転車を漕ぐよう客を引き出す役の女性も付けていました。
恰幅のいい真面目な男性と少々小柄で変な男性のコントラストを生かした二人組によるサイレント・コメディ。 公式カタログではマジックをベースにしているとありますが、マジックらしきトリックは使わず、 むしろ、少々バランスを要するような同じ動きを二人でしながら、 その成否の対比で笑いを取るようなパフォーマンスでした。 オーソドックスな笑いが楽しめましたが。大道芸よりこぢんまりしたバラエティ・ホール向けかもしれません。
公式カタログによるとスイスとハンガリーの出身とのこと。 ウェブサイト等を見付けられず、 どちらが Albert / Cooper か、どちらがスイス / ハンガリー出身なのか、等は判りませんでした。
日本のコメディ・パントマイムの男女 duo シルヴプレ。 最初にやったスケッチ「恋しくて」はおそらく初めて観ましたが、 人間の男女のロマンチックなやりとりが途中でいきなり鳥の求愛行動になるという落差と、 その繋ぎのアイテムが白いコートだというアイデアも良かったです。 ラーメンを店員の出す動きをダンスに仕上げた「本格ラーメンの店」、 そしてテニス混合ダブルスの男女をコミカルに描いた「ダブルス」といった、おなじみのスケッチも。
デンマークの Jeppe Long と Nick Nitro の2人組 Robotboys による break dance というか robot dance ショー。 全体としてストーリー仕立てにすることはなく、技を見せる短いダンスを繋いでいくようなステージ。 そんなこともあって、凄い動きを見せるときもありましたが、全体としてはとりとめなくなってしまいました。
ウクライナの3人組 Томчук [Tomchuk] による Russian bar。 単に棒の上で跳ねるだけでなく、 両端で棒を支える2人が直径1m以上あろうボールの上に玉乗りした上で、 Russian bar をやるとという難しい技も。 それは確かに凄いのですが、それ以上の演出が無いので、 ショーの一場面であれば良いのでしょうが単独では10分が限界かもしれません。
「青ジャージの女」こと 加納 真美 による異様なコメディ・パントマイム。 代表作「恋人よ」をはじめ、客を使うことが多いのですが、写真の「仮面舞踏会」はその中でも出色の出来。 能面を付けて乱舞する様は、狂気すら感じます。
駿府公園から移動してきて最後の方しか観られませんでしたが、「仮面舞踏会」の写真が撮れたので紹介。
イタリアを拠点に活動する clown 4人組 (女性 clown はカザフスタン出身でしょうか) による、 trumpet や saxophone、電子 piano に打楽器を演奏しつつの、ちょっとドタバタ気味のコメディ。 ベタではあるけどキャラも立っていて、ヨーロッパらしい可愛らしいミニ・サーカスが楽しめました。 大道芸よりも小劇場向けだとは思いますが。
こういう、可愛らしいミニ・サーカスというと、 2001年の El Espejo Negro [写真] や 2008年の Los Excentricos [写真] とか 思い出すのですが、大道芸ワールドカップ in 静岡 はたまにこういうミニ・サーカスをエントリしてくれます。 年1組くらいコンスタントに呼んで欲しいものです。
Ballet On The Shoulder という名でエントリしていた中国の男性1人、女性2人のグループ。 (この名自体は中国雑技の acrobat と ballet を組み合わせたパフォーマンスの呼称としてよく使われるもので、 出演アーティスト名というより演目名と思われます。) まずは、女性2人で diabolo。 続いて、Swan Lake をネタに ballet と acrobat を組み合わせたパフォーマンス。 フィニッシュでは頭の上でポワントを見せました。