最終更新日:2003年4月1日

イラン人ゲイ難民 シェイダさんの在留権裁判

 

※シェイダさんの問題の経緯などに関する詳細は、以下のホームページをご覧下さい>>

 

イランの人権問題のスペシャリストと共に考える6日間
〜グダーズ・エグテダーリさんを迎えて〜

エグテダーリ氏 カフェで

グダーズ・エグテダーリ氏 Goudarz Eghtedari

 

 イラン人同性愛者・シェイダさんの在留権を問う「シェイダさん在留権裁判」の証言のために来日した米国在住のイランの人権問題のスペシャリスト、グダーズ・エグテダーリ氏。氏は2月18日に開かれたシェイダさん在留権裁判の第17回口頭弁論で、イランの人権侵害の状況の迫真に迫る証言を行いました。その証言の内容は、非常に迫力のあるものでした。

 ここではエグテダーリ氏の来日の軌跡と、その証言内容、および報告集会での発言内容をご紹介します。非常に貴重なものですので、ぜひのぞいてみて下さい。

原告側証人・エグテダーリ氏、証言に立つ!(速報)

ドキュメント:エグテダーリ氏・6日間の足跡

「同性愛者への処刑は公正の概念に反する」エグテダーリ氏証言速記録

「庇護を求め受けいられる権利は普遍的なもの」エグテダーリ氏の報告集会発言

 


シェイダさん在留権裁判とエグテダーリ氏のことをもっと知るために

<シェイダさん在留権裁判について>

○イラン人ゲイ難民・シェイダさんの問題を詳しく知りたい方はこちら >>
○日本の難民問題におけるシェイダさん在留権裁判の位置 >>

<グダーズ・エグテダーリ氏について>

○グダーズ・エグテダーリ氏の横顔 >>
○エグテダーリ氏の証人尋問で何を達成するか >>
○エグテダーリ氏と会って >>

<グダーズ・エグテダーリ氏アーカイブ>

○イラン・イスラム共和国と姦通・同性愛に関する死刑の執行 >>
(イラン調査・研究センター 1997年年次総会における報告)
○シェイダさん在留権裁判のための書面による証言 >>
(シェイダさん在留権裁判への陳述書としての書き下ろし、2002年)
○改革運動・市民権・そして人権 >>
(イラン調査・研究ジャーナル2002年11月号=Vol.18, No.2)
○エグテダーリ氏のラジオ番組「中東の声」(voices of the middle east)
(ホームページ冒頭の文章の翻訳・番組紹介等)

<エグテダーリ氏に関するリンク集>

●中東の声 http://www.voicesofthemiddleeast.com/
 エグテダーリさんがオレゴン州の公共ラジオ放送RADIO KBOOで週に一回持っている一時間番組「Voices of the Middle East」のホームページ。番組の趣旨や、毎週の放送内容などをチェックできます。

●オレゴン平和研究所 http://orpeace.org/index.cfm
 エグテダーリ氏が執行委員を務めるオレゴン州の平和運動および平和に関する調査・研究のための機関です。エグテダーリ氏は、中東の人々の声を伝え、アメリカの強引な中東政策に反対する趣旨で活動しています。

●イランの人権問題に関する情報についてのリンク集
 http://www.derechos.org/human-rights/mena/iran.html

 


 

 同性愛者を死刑にする法律を持ち、実際にそれを執行しているイラン・イスラーム共和国。この国での同性愛者への迫害を逃れて、日本に難民申請をしている人がいます。現在、東京に在住しているシェイダさん(仮名、39歳)です。

 シェイダさんは2000年4月、警察に逮捕されました。自分は難民であるとの主張や友人たちが作った支援グループ「チームS・シェイダさん救援グループ」の支援活動もむなしく、法務省は2000年7月、彼を難民不認定とし、強制退去命令を発付しました。彼は強制送還を避け、正当な在留権を確保するため、同月、東京地方裁判所に強制退去命令の取り消しを求める行政訴訟を提起しました。しかし、彼はその後も1年2ヶ月もの間、法務省の強制収容所に強制収容を強いられました。

 シェイダさん側の調べにより、イランには実際に同性愛者を処刑するイスラーム刑法があり、90年代に入ってからも、少なくとも15人の人が同性愛を理由に処刑されたことが明らかになっています。しかし、法務省は「イランにその種の法律があることは認めるが、実際に処刑されたケースはない」と強弁し、お互いの主張は真っ向からぶつかり合っています。

 東京地方裁判所は、この論争に終止符を打つために、シェイダさん側が証人申請していた在米イラン人でイランの人権問題のスペシャリストであるグダーズ・エグテダーリさん(47歳)を証人として正式に採用しました。彼は2月15日から20日まで来日し、18日(午後2時〜5時)に証人尋問を行います。また、19日には、イランの人権問題や中東情勢を焦点とするシンポジウムを開催します。(後援:アムネスティ・インターナショナル日本、反差別国際運動(IMADR))

 エグテダーリ氏の来日に際して、シェイダさんを支援するグループ「チームS・シェイダさん救援グループ」では、関心を持つ多くの皆様の支援を呼びかけています。ぜひとも、ご協力のほど、よろしくお願いします。


エグテダーリ氏の来日予定

2月15日
来日
2月16〜17日
証人尋問に関する打ち合わせ、観光等
2月18日

14時〜17時=証人尋問(東京地方裁判所第606号法廷:東京都千代田区霞が関1-1-4 営団地下鉄霞ヶ関駅A1出口下車徒歩3分、東京地裁6階)
17時〜19時30分=報告集会「エグテダーリ氏証言を終えて:迫害されるイラン人同性愛者は、日本で難民として受け入れられるか」 (弁護士会館5F508ABC会議室:東京都千代田区霞ヶ関1-1-3 営団地下鉄霞ヶ関駅B1-b下車)

2月19日

18時30分〜21時=シンポジウム:於・文京区民センター3A会議室 「イラン人が語る現代の中東と人権:在米イラン人権問題専門家エグテダーリ氏を迎えて」 (東京都文京区本郷4-15-14 都営地下鉄春日駅・営団地下鉄後楽園駅下車徒歩5分)
※共催:反差別国際運動(IMADR)
※後援:アムネスティ・インターナショナル日本

2月20日
帰国


エグテダーリさんのお話を聞こう!

エグテダーリ氏の証言を聞こう!
〜イランにおける同性愛者への迫害の実態〜

2月18日午後2時〜5時(集合:1時30分)
東京地方裁判所第606号法廷

シェイダさん在留権裁判の最後の山場が、この「エグテダーリ氏の証言」です。エグテダーリ氏は、イランでの同性愛者への迫害や処刑などの実態を、革命後のイランで生活した生の経験を踏まえながら、豊富なデータをもとに証言します。歴史的な証言に耳を傾けてみませんか?

報告集会
迫害されるイラン人同性愛者は
日本に難民として受け入れられるか

日時:2月18日午後5時〜7時30分
会場:弁護士会館5F508ABC会議室

(東京都千代田区霞ヶ関1-1-3 営団地下鉄霞ヶ関駅B1b出口下車すぐ。
東京地裁の裏手のビルです。)
主催:チームS・シェイダさん救援グループ
後援:(社)アムネスティ・インターナショナル日本、反差別国際運動(IMADR)
資料代:500円

同性愛を理由とする難民裁判としては日本で初めての「シェイダさん在留権裁判」。エグテダーリ氏を迎えて、イランにおける同性愛者の迫害状況と、諸外国での難民認定の実態、日本の難民制度の問題点などを探っていきます。エグテダーリ氏からのスピーチがあるほか、シェイダさんおよび主任弁護人の大橋毅弁護士(池袋市民法律事務所)からの発言も聞けます。

講演会
イラン人が語る現代の中東と人権
〜在米人権問題専門家エグテダーリ氏を迎えて〜

日時:2月19日午後6時30分〜9時
会場:文京区民センター3A会議室
(東京都文京区本郷4-15-14 都営地下鉄春日駅A2出口下車すぐ・

営団地下鉄後楽園駅下車徒歩5分)
資料代:500円
主催:チームS・シェイダさん救援グループ
後援:(社)アムネスティ・インターナショナル日本、反差別国際運動(IMADR)

○基調講演:武者小路公秀氏(中部大学、元国連大学副学長、IMADR副理事長)交渉中
○コーディネイター:田崎英明氏

エグテダーリ氏は、イランの女性や民族的・宗教的マイノリティに対する迫害およびイランの改革派運動などについても豊富な知見を持っています。また、米国の中東政策に対して、市民社会の側から異議を申し立てる運動も展開しています。「対イラク戦争」の危機が迫る中、西アジア地域における人権・民主主義とイスラーム、戦争と平和の関係について考える講演会です。

 

案内フライヤーのダウンロードはここから>>

一分でわかる「エグテダーリ氏と共に考える6日間」
カンパ・ボランティア募集要項もここから>>

 

<問い合わせ・ボランティア応募先>

「チームS・シェイダさん救援グループ」
住所:
164-0011東京都中野区中央4-55-8-206稲場方
電話: 03(3380)2490 (FAX兼)
シェイダさん裁判ホームページ:
  http://www.sukotan.com/shayda/shayda_top.html
電子メール: pinktri@kt.rim.or.jp (稲場) shayda@da3.so-net.ne.jp (チームS)


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