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タイトル画:武川雅寛・白井良明(ムーンライダーズ) |
2002年7月 第7回 「ゲロ・ゲロ・ゲロゲーロ」 | ||
梅雨。不精がたたり、このままじゃ、体にカビが生えかねないというところまでいき、何とかトレーニングを始めてみる。「飲む・買う・打つ・そしてダジャレ。」オヤジの域に、両足踏み入れた筆者にとって、スポーツといえば、やはりゴルフ。仕事帰りに寄った北山の山中にある、その「打ちっぱなし」は、まわり暗闇の中、巨大な光の要塞と化していた。ここだけ異空間の趣。複数の水銀灯が、朝から降り続く大粒の雨を、照らしだす。もちろん、最初からそんなうまくいくわけもなく、ボールにかすりもしない。空振りの連続である。自然の中、蛙の鳴き声をBGMに、アイアンを振りまわす事となる。ゲロ、ゲロ、ゲロゲーロ。 高温多湿。ジメジメした、日本独特の7月。TVをつければ、視覚的に気分だけでもと、涼風タレントが笑みを浮かべる。その代表格が、日本で一番スウェーデンに近く女の子、原田知世。彼女の存在はヨーロッパ、しかも北欧のドライなイメージと、だぶるものがある。銀幕デビュー「時かけ少女」の頃とは、同人物に見えない程の「化けかた」である。結果的に、そこに幾らのマネーが動いたかは知らないが、悪のイメージつきまとう「角川映画」からの脱却は、「見事」の一言に尽きる。 ここからは、ムーンライダーズの鈴木博文さんに聞いたハナシ。聞きとりにくく、こちらも酔っていたせいもあり、何の裏付けもない。で、右から左へ流しておいて下さい。スウェーデン系に化ける前のアルバムを、兄・慶一さんがプロデュースした縁もあり、博文さんがバンマス務めたツアー打ち上げの席。アルコールも入り、テーブルの真ん中に座る彼女は、その場の話題の中心にも位置していた。しかし、返答が途切れ、急に頭を下げ始める。一瞬の沈黙。スタッフ全員の視線が、彼女に注がれる。それに答えるかの様に、ゆっくり顔を上げたとたん、未だ料理が盛られたテーブルめがけ、凄い勢いでゲロを吹き掛けたらしい。ゲロ、ゲロ、ゲロゲーロ。。。ゲロ。ヨーロッパ、スウェーデンの涼風が、ゲーロッパ、饐ぇーでんな匂いにかわる。東京でいうところの新橋ガード下、京都でいう木屋町の湿った風に近い。 |
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葛城より:こんな、うっとーしい季節。映画も「スポーツもの」で爽やかに、ということで今の時期ぴったりなのが「小林サッカー」(下のコピー参照)。この調子じゃ、岡田スカッシュ。川上テニス。山本ラグビーってのも存在しそう。とてもハイクラ〜ンなキブンである。 |
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(レーコより)葛城さんのVOWを彷佛させるコピー(↑)、楽しんでいただけたでしょうか?br>角川映画の黄金期は10代とともにありました。一番最初は横溝正史原作の『犬神家の一族』の大ヒットからかなあ。たしか小学3年ぐらい。戦争で顔にひどい傷を負い、目、鼻、口の3ケ所だけ穴を空けたマスクをすっぽりとかぶって復員してきた息子(あおい輝彦)の名前、助清(すけきよ)て言葉がめちゃくちゃ学校ではやりました。「助清じゃあ〜(男子)」「きゃ〜っ!(女子)」てなぐあいに(笑)。小学生らしいなあ・・・。「マスク」の無気味さを、『ハロウィン』のブギーマン、『13日の金曜日』のジェイソンより先に映画で見せてくれてたんですよねー。ポスターもカッコよかった。久しぶりに「カドカワ」で懐かしい気分に浸らせていただきました。 | ||
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※「シネマックスモナムール」(全12回)は、2001年に葛城さんに連載していただいた、熱く濃ゆ〜い、日本映画コラムです。読みたい方は下記バナ−をクリックして、ご覧ください。 |
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