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第9回 シネコン大好き
 日本の夏って、やっぱり短い。台風ごときで猛暑が冷めるわけないと思ってたけど、蒸し暑さは続いてるものの陽射しが心なしかヤンワリとしてきました。毎年行ってた市営プールも7,8月の2ヶ月だけオープンじゃ短すぎるー!って思ってたけど、9月に入るといきなり晴天の日が少なくなるのも事実。水着で横たわって1時間もすれば、うすら寒く感じるし。あー、なんか夏が終わるって寂しいですー。
 さて、夏場は暑ければ暑いほど、どこも冷房の温度は急降下。 映画館はことさら“アイス・エイジ”状態なので、 どうヤワに思われようとも長袖カーディガンを欠かせないのでした。 こんな季節にシネコンに通うというのは無謀な行為なのですが、 そう簡単にはやめられないものです。やたらホット・コーヒーを飲む割合が増え、 あげくトイレに駆け込む回数も増えるという悪循環は必須なのですが…。 しかし、「平和島シネマサンシャイン」がオープンしたとあっては、そんなこと言ってられないのでした。
しかも、出来たのが“平和島クアハウス” (プール、温泉、レストラン、スポーツジム、映像ルーム、等あり)のすぐ隣りなのですから 侮れません。さらに、劇場の下の階にはゲームセンター、 1Fにはドン・キ・ホーテが。つまり、丸一日たっぷりここで過ごせるってことですねー。 実際、私は夏の一日を、クアハウスで泳いで、お昼を食べ、温泉につかり、昼寝してから、 シネマサンシャインで映画観て、ドン・キ〜でお買い物、という具合に過ごしました。 (ついでながら、クアハウスの映像ルームでは、名画座並みのラインナップで、 たとえば9月は『スイート・ノベンバー』『ラッシュアワー2』などを上映しています。 こちらも捨てがたい。)

*詳しくは→http://www.kur-heiwajima.com/
 ところで、正真正銘のシネコン初体験はというと、 アメリカ旅行中のボストンの映画館でした。劇場に一歩入ると、 えっ、あそこにもここにも上映室が?!という夢のような環境に、ワー、 さすが映画の国アメリカ!と興奮したものです。 ‘88年頃はまだ日本には存在しないシステムだったので、 “シネマコンプレックス”という言葉自体が新鮮でした。 その後、日本に1号店(ワーナー・マイカル・シネマズ海老名) がオープンしたのは‘93年。それって単に契約や準備に時間がかかったせいだと思ってたんですが、 どうやら‘92年以前の建築基準法や消防法にシネコンのシステムが適合しなかったためだとか。 バブル時には価格が高かったショッピング・センターとの提携契約がリーズナブルになってきたのも一因だとかで、 シネコンが増えたのにも色々な要因があったんですね。 かつて初めてワーナー・マイカル・シネマズみなとみらいへ行ったとき、 上映館のナンバーがずらっと並ぶ通路を見て、つ、ついに来たか!と感動にむせんだことを、 つい昨日のように思い出す今日この頃です(大ゲサ)。

●Kim's 近況

 私が平和島シネマサンシャインで観たのは、極寒にふさわしく(?)『アイス・エイジ』。座席はスタディアム形式の傾斜付きでかなり見やすい。売店でコーラとポップコーンとホットドッグと…なんてイッパイ買うと、可愛いプラスチックのバスケットを貸し出されたり(チョット恥かしいけど)、ワガママ言って「お水が欲しー」などとネダッテみても、親切にアイス・キューブ入り冷水を持って来てくれたり(何やらしてんだか…)、とサービスも好感度大。
 その他のシネコンでは、2名様用クッション付きプレミア・シート(通称:ラブラブシート)、ICカードの導入、など工夫しているシネマメディアージュ(お台場)や、入場料2,500円のプレミアム館、I−MAXシアターがある品川プリンスシネマなど色々ありますが、効果の方はどうなんでしょうねー??またレポートしたいと思っております。


(レーコより)私の「シネコン初体験」も留学先のエジンバラでした。行ったことのある海外の映画館って、窓口でチケット買ったら、後は「ご自由に」てな具合で、自分で目指す上映館を探さなければならないんですよね。だから、時間が迫っている時は、友人たちと一緒に「ギャ−、始まる〜。SCREEN 4!、どこーっ!SCREEN 4!」って、焦りながら館内を走り回ったこともあります。フロアが分かれてる時は、さらに焦りました。って、ちゃんと時間調べろよ。当時、一緒に住んでたフラットメイト二人と初めて映画を見に行って、「ポップコーンが食べたい」ていうので、「じゃあ、私買ってくから先行ってて」と言って、その後、座席で、私が買ってきたポップコーンをわしづかみにして口に入れたドイツの子が「げ〜っ、しょっぱい!!」て泣きそうな顔して、もうひとりのフランスの子が「うそー!塩味のポップコーンなんてやだー!」て驚いて、今度は私が「え〜、なんで〜!ポップコーンってしょっぱいよ!」て反論して、結局ひとりで食べたという、「シネコンでのカルチャーショック体験」が、10年たった今となっては良い想い出です。今じゃ日本でもキャラメル味のポップコーンってすっかり定着したもんね。そして私も、すっかり「甘いポップコーン」大好きになりました。

Kim's Cinematic Kitchen バックナンバー
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4月号「春一番」 5月号「5月です」 6月号「少林サッカー」
7月号「髪を切る人」 8月号「夏が来た!」


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