TFJ's Sidewalk Cafe > 談話室 (Conversation Room) > 抜粋アーカイヴ >

YouTube へポストされている音楽関連映像ついて

2006年7〜8月頃の YouTube へポストされている音楽関連映像に関する一連の発言の抜粋です。 古い発言ほど上になっています。 リンク先のURLの維持更新は行っていませんので、 リンク先が失われている場合もありますが、ご了承ください。 コメントは談話室へお願いします。

[1705] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Fri Jul 21 0:53:29 2006

既にあちこちで話題になっているように思いますが、 11月25〜30日に天王洲 銀河劇場 で、フランスの振付家/ダンサー Philippe Decoufléの ソロ・ダンス Solo日本公演があります (チケット発売は9月2日)。

Decouflé のソロは 『フィリップ・ドゥクフレ研究ワークショップ習作公開』 (赤レンガ倉庫, 2002/10) で習作的なものを観たことがありますが、 ダンサーとしても十分身体が動く人だったように思います。 そのときは、単純なアイデアながら、自分自身を捉えた映像をライブで加工しつつ それに身体を絡めていくというとても面白いものでした。 今度はどんなのを作ってくるのかしらん。楽しみです。 しかし、ソロではなく Compagnie D.C.A. としての公演もまた観たいなぁ……。

ところで、Decouflé といえば、 1992 Albertville Olympic Winter Games の開会式の演出で有名になる前の1980年代末、 ミュージック・ビデオの監督の仕事で知られていました。 実は、僕はそれで Decouflé を知ったくちです (関連する レビュー)。 今なら YouTube に載っているに違いない、と検索したところ、 僕が知る2本はいずれも見付かりました。というわけで、 Philippe Decouflé の YouTube Playlist を作ってみました。それぞれについても、下にコメント付きでリンクしておきます。 どちらも、ミュージック・ビデオとしての出来はさておき、 Decouflé らしい作品に仕上ってるのではないでしょうか。

New Order, "True Faith" (1987) (⇒YouTube)
1987年の BPI (British Phonographic Industry) Award (現 Brit Award) の Best Promotional Video (最優秀プロモーション・ビデオ) を受賞した、 Decouflé の監督したミュージック・ビデオの代表作です。 音楽の歌詞と関係やバンドの演奏シーンとはほとんど関係ない シュールなダンスが繰り広げられています。 個人的には手話ダンスがツボ。 格闘ダンスとかシンクロナイズド・トランポリンとか見どころ多いです。 New Order のミュージック・ビデオは名作が多いのですが、 彼らのビデオの中でも5指に入る良い出来だと思います (関連するレビュー)。 ちなみに、Decoulfé は実はこの音楽が好きではなかったという逸話も。
Fine Young Cannibals, "She Drive Me Crazy" (1989) (⇒YouTube)
New Order, "True Faith" に比べて知られていないですが、 これも Decouflé 監督作品です。 これを観るのも17年ぶりでしょうか (遠い目)。 当時これを初めて観たとき「"True Faith" と同じ監督だ」とすぐに思ったのですが、 その後観る機会が無く、勘違いだったかもしれないと少し自信が無くなっていました。 YouTube で見直して、 こんな振付けでミュージック・ビデオ監督するの Decouflé しかいないだろー、 と確信 (笑)。 "True Faith" 同様、音楽の歌詞と関係やバンドの演奏シーンとはほとんど関係ない シュールなダンスが繰り広げられています。

他にも Decouflé が監督したミュージック・ビデオ作品があるかもしれませんが、 残念ながら僕は知りません。 もし御存じの方がいたら、是非教えてください。 ミュージック・ビデオでなくても Decouflé からみの映像を YouTube で見付けたら、 教えて頂けるとうれしいです。参考にして Philippe Decouflé の YouTube Playlist を充実できたらと思います。

[1706] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Fri Jul 21 0:54:58 2006

Philippe Decouflé の YouTube Playlist を作った勢いで、 お薦め New Order ビデオ Playlist を作ってしまいました。New Order のミュージック・ビデオからお薦め5本+おまけの1本です。 New Order とそのミュージック・ビデオについては、去年末、 Item: A Collection & New Order Story (Warner Music Vision / Rhino, 60369-70482-29, 2005, 2DVD(NTSC/1)) のレビューにまとめて書きましたし、 改めて書くこともあまり無いのですが、 下に個別にリンクするついでに、コメントを書いておきます。

New Order, "Bizzare Love Triangle" (1987) (⇒YouTube)
マルチウィンドウを駆使してビートに合わせて画面を切替えていく映像が見どころの作品です。 1990年代半ば以降のクラブVJの映像と比べると素朴なものと言えるかもしれませんが、 1987年当時は金と時間がかかっていそうだなぁ、と。 ちなみに、1980年代にNYからでてきた現代美術作家 Robert Longo が監督しています。 "Every time I see you falling..." のサビの所の映像など、Longo らしいです。 曲についても映像についても New Order の中で最も好きな作品です。
New Order, "The Perfect Kiss" (1985) (⇒YouTube)
この前年に Talking Heads, Stop Making Sense (1984) を監督した (後に映画 The Silence Of The Lambs (1990) 等で知られるようになる) Jonathan Demme が監督した作品です。 サウンドが組み上げられていくプロセス (ハプニング) を冷徹にミニマルに捉える映像が興味深いです。 今年の3月の Trisha Brown Dance Company の来日公演で上映された Demme の撮ったダンス・ドキュメンタリ Accumulation with Talking plus Watermotor (1979) を観たのですが、ハプニング的なパフォーマンスが場を作り出して行くプロセスを捉えた映像に、 このミュージック・ビデオや Stop Making Sense の表現の原点を見たようで、とても興味深かったです (レビュー)。
New Order, "Round & Round" (1989) (⇒YouTube)
女性モデルのバストショットを特に演出なしに捉え続けただけのようなビデオです。 そのミニマルさも良いのですが、 もう一つの見どころは、ミュージック・ビデオの約束事ともいえる ミュージシャンの演奏シーンや芝居演技が全く登場しないことです。 "Bizarre Love Triangle" も "True Faith" も、約束事を守るために 最低限の演奏シーンが入るという感じですが、この作品では完全に姿を消します。 (ただ、ミュージシャンが登場しないミュージック・ビデオが 他に全く無かったわけではなく、他には例えば R.E.M., "Fall On Me" (1986) (&rArrYouTube) があります。こちらのビデオもお薦め。) New Order のレコード・ジャケットの中には、 アーティスト写真はおろかアーティストやタイトルのクレジットすら 全くないかあっても非常に目立たないものが少くないのですが、 そのビデオ版とも言えるかと思います。
New Order, "True Faith" (1987) (⇒YouTube)
Philippe Decouflé 監督作品。 前の発言に書いたので、改めてのコメントはありません。
New Order, "Touch By The Hand Of God" (1987) (⇒YouTube)
heavy metal のステージ・パフォーマンスやそれを使ったミュージック・ビデオの 類型的表現のパロディです (例えば heavy metal の Iron Maiden, "Run To The Hills" (1982) (⇒YouTube) と見比べてみましょう)。 このビデオの面白さは、単にパロディというだけではなく、 New Order に対して当時持たれたイメージを裏切るもの、 という面もあったように思います。
New Order, "Regret - Baywatch" (1993) (⇒YouTube)
当時持たれていたイメージを裏切るビデオといえば、 ミュージック・ビデオとはちょっと違いますが、 The New Order Story で使われたこの "Regret" のテレビ映像もそうです。 これが出てきた文脈が判らないといまいち面白さが判らないものではありますが、 在籍していた独立系レーベル Factory が倒産しメジャー移籍した直後 第一弾シングルでこれをやるというのが、 そういう状況を弄んでいるような面白さがあります。

ところで、話は New Order から逸れますが、上のコメント内で触れた "Fall On Me" (1986) を収録した I.R.S. レーベル時代の R.E.M. の映像集 Succumbs (I.R.S. / A&M Video, 1987) って、DVD再発されませんね……。 やはり、メジャー移籍以前というのがネックになっているのでしょうか……。 ま、自分は自力で VHS から DVD-R にメディア変換しましたが……。

[1710] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Mon Jul 24 23:42:03 2006

1979年に活動を始めたベルギー (Belgium) の独立系レーベル Crammed Discs が 自身の25年間の多岐に亙るリリースの歴史を7分間にまとめたビデオ 25 Years Crammed In 7 Minutes が、1週間ほど前に YouTube にポストされました (⇒YouTube)。 このビデオは、国際音楽見本市 WOMEX 2004 で 資料として配布するDVDのために制作されたものです。 ちなみに、このビデオは 『サラーム海上のエキゾ夢紀行|番外編スペシャル(Crammed Discs特集)』 (アップリンク・ファクトリー, 2006/5/23) で上映されたものです。

このビデオには、初期のの映像 (The Honeymoon Killers, etc) から 最近の映像まで散りばめられています。 画質音質が落ちるのは残念ですが、とてもお薦めです。 それにしても、プロモーション用の資料ではなく、 断片的な演奏シーンの映像をちゃんと1曲フルに収録して1〜2時間の内容にして、 是非 DVD でリリースして欲しいものです。

25 Years Crammed In 7 Minutes は、確かに、 公式サイトの Video のコーナー でも公開されているビデオです。しかし、ここでのポイントは、 ポストしたアカウントの名前から伺われるように、 Crammed Discs 自身が YouTube のアカウント を取得してこのビデオをポストしたらしい、というということです。 まだ、25 Years Crammed In 7 Minutes 以外は Cibelle feat. Devendra Banhart, "London London" の ミュージックビデオしかポストされていませんが、 公式サイトの Video コーナーで公開されているものも、 今後追加されていくのかもしれません。

公式サイトとは別に YouTube にもポストしてある利点は、再利用しやすくなるということです。 たとえば、YouTube のビデオを貼り込む機能を持つブログであれば、 ビデオを貼り込んでの言及も簡単にできます。 また、もちろん YouTube の Playlist で使うこともできます。 YouTube の Playlist の機能はあまり注目されていないようにも思いますが、 ユーザが YouTube にポストされている映像をテーマに沿って Playlist に集めて ユーザなりの特集番組が作れるという所も、YouTube の面白さでしょう。 画質等は劣りますが、テレビや GyaO に番組を持てるような人でなくても、 ビデオ編集ソフトを持っていない人でも、 自分なりの番組が YouTube 上に作れる、という。

しかし、Crammed Discs は Creative Commons / Crammed Discs Remix Contest なんていうのもやっていましたし、 インターネットでのコンテンツ共有の動きに積極的に取り組んでいるという印象を受けます。 CrammedBlog はあっさり更新が止まってしまったのが残念ですが……。 スタッフにこういうのが好きな人がいるのでしょうか?

「YouTube と MTV2 が提携」 というような話は以前からありましたが、それとは別に、 Crammed Discs のような独立系レーベルやそのバンドが、 ミュージック・ビデオなどのプロモーション用のビデオを 自分自身で YouTube のアカウントを取って YouTube へポストするという事例は、 かなり増えてきています。 従来のTV局の番組であればなかなか放送してもらえないけれども、 YouTube ならばブログや Playlist で使ってもらえる可能性がありプロモーションとなる、 といった感じなのでしょうか。

[1712] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Wed Jul 26 23:18:03 2006

「独立系レーベルやそのバンドが、 ミュージック・ビデオなどのプロモーション用のビデオを 自分自身で YouTube のアカウントを取って YouTube へポストするという事例は、 かなり増えてきてい」るというのフォローアップ。 今度はアメリカ (US) の独立系レーベルの事例。

アメリカ・ワシントン州シアトル (Seattle, WA, USA) の indie pop/rock のレーベル Sub Pop も 自身のアカウントを作ってポストしている独立系レーベルの一つです (⇒YouTube のアカウント)。 さすがに、最近のものばかりで、Nirvana とかの1980年代後半の初期レア映像が無いのはちょっと残念ですが。 Trama から1枚シングルをリリースした後 Sub Pop と契約してアメリカデビューした ブラジル・サンパウロ (São Paulo, Brasil) のグループ CSS (Cansei de Ser Sexy) の "Let's Make Love And Listen To Death From Above" のミュージックビデオ (⇒YouTube) とかあって、気になったり。

ところで、既に話題になっているように思いますが、 1990年代半ば頃から活動している post-Riot Grrrl な女性3人組 Sleater-Kinney は、今年の夏のツアーで活動を終えるそうです。 前身の Riot Grrrl のグループ Heavens To Betsy や、Sleater-Kinney の3作目 Dig Me Out (Kill Rock Star, KRS279, 1997, CD) (レビュー) は大好きだったけど、 来日した時には既にマイブームが過ぎていてライヴは観ず (遠い目)。 一応アルバムは全て初回限定でフォローしたけど、 結局ライヴを観ることは無かったか、と感慨に浸りつつ、 最新作 The Wood (Sub Pop, SPCD679, 2005, CD) からの "Entertain" (⇒YouTube) と "Jumpers" (⇒YouTube) を観たり。 しかし、お薦めは Sub Pop からのではなく、 "You're No Rock'n'Roll Fun" (All Hands On The Bad One, Kill Rock Stars, KRS360, 2000) のビデオ (⇒YouTube)。 彼女たちのような音楽の場合は、あまり演出せずに普通に演奏風景を見せているのが一番かしらん。 このビデオを観ていると、やはりライブを観ておくべきだったか、と思ったりも……。 やっぱり、Corin Tucker がいいなあ〜。く〜。

[1718] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Tue Aug 1 0:21:01 2006

YouTube にアカウントを持ってビデオを投稿している独立系レーベルのの続き。

ドイツはベルリン (Berlin, Deutschland/Germany) の electronica の独立系レーベル Monika Enterprise も、YouTube アカウント を持っています。 Monika Enterprise は Barbara Morgenstern などの indie pop がかった electronica (indietronica) の女性ミュージシャンを よくリリースしていることで知られるレーベルです。 Monika Enterprise を設立した Gudrun Gut は、1980年代初頭に女性 new wave グループ Mania D 〜 Malaria! の中心メンバーとして 活動を始めた女性ミュージシャンです。 1990年代に入るとベルリンのシーンを支えるような仕事が増え、 1993年にはベルリンの electronica / indie のミュージシャンのコレクティヴ OceanClub を Thomas Fehlmann (ex-Palais Schaumburg) らと設立、 その OceanClub を中心にベルリンの独立系レーベルのアニュアル音楽フェスティバル MarkeB を2002年から2005年にかけて開催していました。 Monika Enterprise 設立も1997年、このような Gut の活動の一環といえるでしょう。 女性ミュージシャンを主に取り上げるレーベルカラーも、Gut らしいように思います。 ちなみに、Gut 自身の YouTube アカウント もあります。

全体的にいかにもインディらしい低予算な作りのものが多いのですが、お薦めは Barbara Morgenstern, "We're All Gonna Fucking Die" (Nichts Muss, 2003) の変なダンスを白い背景に黒い服というミニマルな演出で撮ったビデオ (⇒YouTube) かしらん。個人的には、 Malaria! vs Chicks On Speed, "Kaltes Klares Wasser" (2000) (⇒YouTube) の映像と音を通しての約20年越しの共演が、感慨深かったり。ちなみに、 chichsonspeed という YouTube アカウントもあるのですが、これは Chicks On Speed 自身のアカウントなのかしらん? 街と国が Barcelona, ES となっているがちょっと気になります。

ちなみに、1991年にベルリンで設立された Morr Music、 1997年にケルン (Köln) で設立され後にベルリンに拠点を移した Karaoke Kalk なども、Monika Enterprise に近い色の indietronica のレーベルと言えると思います。 しかし、Monika Enterprise みたいにビデオを YouTube で公開してはいないようです。 少々残念。 今後、OceanClub / MarkeB 縁で YouTube 利用が広がっていったりするのでしょうか?

このサイトではあまり触れてませんが、実は、 Monika Enterprise の Barbara MorgensternMasha Qrella、 Morr Music の Lali Puna (レビュー) や Karaoke Kalk の Donna Regina とか、 それなりに好きだったりします。 Chicks On Speed (レビュー 1, 2) は、また毛色が違いますが、それはそれでかなり好きだったり。

YouTube 話から逸れますが、Monika Enterprise のショーケース・ライブを収録した Monika's Himmelfahrt (Monika's Ascension) (Monika Vision, 02, 2004, DVD) という作品があります。(もちろん、持ってます。) そのライブの会場は、旧東ベルリンにある前衛的な作品の上演で知られる劇場 Volksbühne am Rosa Luxemburg Platz。 実は、この劇場はベルリンの indie / electronica シーンの拠点の一つにもなっています 劇場の公式サイトに載ったライブ/音楽イベントのリストを見ると、 Monika Enterprise だけでなく Morr Music や Kitty-Yo といったレーベルのショーケースもあり、 OceanClub / MarkeB にかなり近いラインナップです。 音楽ライブについてもディレクションがなされているように見えます。 いったいどういう経緯でこの劇場がこういう音楽の拠点にもなったのか、 誰がディレクションしてプロダクションしているのか、 音楽のプログラムと演劇のプログラムの間に相互作用はあるのかあまり関係ないのか、 とても気になるところです。 ちなみに、演劇の方は、昨年の3月に世田谷パブリックシアターで 『終電車アメリカ』 (Endstation Amerika) 上演していたんですよねー。年度末の本業が忙しい時期ということでパスしてしまったけど、 その後に観たベルリンの劇団 Schaubühne am Lehniner Platz (レビュー)、 Berliner Ensemble (レビュー)、 Deutsches Theater Berlin (レビュー) のどれもとても面白かったので、観ておけばよかったと後悔……。 しかし、Volksbühne が来日したとき、劇場とベルリンの音楽シーンとの関係って 全然話題にならなかったような……。ふむ。ま、そんなものか。

ところで、「ローザ・ルクセンブルグ広場の民衆劇場」 (Volksbühne am Rosa Luxemburg Platz) ってめちゃくちゃカッコいい劇場の名前ですね。って、そう思ってしまうのは、僕だけでしょーか……。 ロゴもかっこいいけど。

[1737] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Tue Aug 22 23:52:13 2006

久々に YouTube ネタ。 この手の参加型メディアは 全体としては (目立つものは) 良くも悪くもポップ指向が強くなりがちで、 音楽ネタの映像も rock/pop 中心。 しかし、ポピュラーとは言い難い jazz/improv ネタの映像も、 探せばあったりします。 丁寧に探しているわけではないですが、 自分が見付けられたものを、いくつか紹介。

まずは、日本人ミュージシャンのもの、ということで、箏奏者 八木 美知依 (⇒YouTube)。 ノルウェー (Norway) の Kongsberg Jazzfestival 2006 での2006/7/6の演奏で、 Paal Nilssen-Love (drums) と Peter Brötzmann (saxophone) との トリオでのライヴのようです (写っているのは八木のみ)。 デジタルカメラの動画録画機能で撮影したようで、音質も悪いですが、 テンション高い演奏の様子を伺うことはできるかと。 ちなみに、 Ingebrigt Håker Flaten (bass) & Paal Nilssen-Love (drums) とのトリオでのライヴでのライヴ @ 六本木 Super Deluxe, 2004 (レビュー) が Live At Super Deluxe (Bomba, BOM26002, 2006, CD) としてCD化されたようです。

同じく Kongsberg Jazzfestival 2006 の映像に、 2006/7/7 の Han Bennink ソロ (⇒YouTube) もあります。しかし、あまりパフォーマンス的な所は収録されていません。 1分程度の短いものなので、全体としてどうだったかわかりませんが。 ちなみに、この手の Bennink のソロの映像といえば、 Han Bennink Solo (ICP, ICP035, 2000, VHS) というのがあります (レビュー)。

しかし、3月頃から「YouTube 休暇取りたい〜」とか某所で言っていたような気がしますが、 結局、お盆休みは積観DVD消化が精一杯で、YouTube はほとんど観なかったような……。 ま、そんなものか……。

[1738] 嶋田 丈裕 <tfj(at)kt.rim.or.jp>
- 若林, 東京, Thu Aug 24 23:07:49 2006

YouTube jazz/improv ネタ第2弾。

フランスはブルターニュ (Bretagne, France) の folk/roots に影響を受けた jazz/improv グループ Niou Bardophones (去年の Records Top Ten の第四位, レビュー) の2006年6月にあったフランスのフェスティバル Loches en Jazz での ライヴの一連の映像が3つ観られます (⇒その1, その2, その3)。 演ってる曲は "Dansed Breman" ですね。 やっぱりテンション高くてかっこいいなー。 ライヴを観たいものですが、来日はさすがに無理か……。

同じ Leches en Jazz で撮影されたフランスの jazz/improv のミュージシャン映像が いくつか観られます。 まずは Louis Sclavis (clarinets, saxophones) & Vincent Courtois (cello) のデュオの一連の映像が3つ (その1, その2, その3, その4) というのも観られます。 Louis Sclavis & François Corneloup (baritone saxophone) のデュオの映像も一つありますが (⇒YouTube) というのもありますが、これは Loches ではなく2006年7月の Chinon en Jazz のもののようです。

いずれにしても、音質はいまいちですし、1分程度の断片的な映像。 おそらく携帯電話のビデオ録画機能を利用して撮られたのではないでしょうか。 音楽を楽しむにはかなり物足りないものです。 しかし、写っているライヴの様子はいずれも野外の緑の多い公園の中という感じ。 特に Loches は公園の木の下ののんびりした雰囲気が、とってもいい感じ。 こういうライヴがとても羨ましいです……。

って、こんなネタに興味ある読者はほとんどいないのではないか、 という気もし始めていますが……。 ま、自分向けの備忘録ということで。