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テキスト&フォト&イラスト by キム・パプコ | |||||||||||||||||||||||||||
第13回1月号 羊といえば… | |||||||||||||||||||||||||||
さて、今年は未年(ひつじどし)。もしかして、年賀状には「星の王子さま」のひつじや「ウォレスとグルミット」の黒羊ショーンなんか登場するかも、と思ってましたが、意外とお目にかかりませんでしたね。そんなこと思いつくのは私だけなのか?で、自分はどうしたかというとポール・マッカートニーのアルバム、“RAM”のジャケットを拝借しました。これはビートルズ解散後、ポールもやや力の抜けた頃で、"Another Day"や"Uncle Albert"など音的にも癒されますー。内ジャケットを開くと、ありし日のリンダはもちろん、今やグッチとブランド契約を結ぶトップ・デザイナーとなった、ステラ・マッカートニーのあどけない姿も見ることができるのでした。中高生の頃、渋谷西武B館に入ってたCISCOっていう輸入盤専門店で購入したかと思います。当時は輸入レコード屋に入ること自体が小さな冒険って感じで、ホコリっぽい匂いにもワクワク。学校帰りにCISCO経由で“ぽるとぱろうる”へ向かい新刊を覗くというコースは、まさに至福の時でありましたー。 |
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そんな昔ばなしはともかくとして、羊といえば、ちょうど“執事”が登場する映画『ゴスフォード・パーク』を観たところです(うう、苦しぃ)。執事にはアラン・ベイツ、従者にリチャード・E・グラント、ライアン・フィリップ、そしてヘレン・ミレン、エミリー・ワトソンなどがメイド役で登場。うーむ、彼らを召使にするなんて贅沢な、そして、なんたる人遣いの荒さ!しかし、これがロバート・アルトマン監督作品とくれば納得がいくでしょー。舞台は'30年代のイギリス上流階級(アルトマンとイギリスって、なんか不思議な組み合わせですけど)。一方のご主人様側では、マギー・スミス(『ハリー・ポッター』のマクゴナガル先生)やクリスティン・スコット・トーマスが高貴な雰囲気を振りまいてくれます。大きなお屋敷の中には、狩りや晩餐会を優雅に楽しむ貴族たち、そして彼らのために文字通り階下で立ち働く人々が。お屋敷内を行き交うそんな人々の会話に耳を傾けると、チラホラと各人の欲望や欺瞞が見え隠れして…ううむ、重厚な人間ドラマ、かと思うとミステリーの気配も?それにしても、誰も彼も存在感ありすぎて怪しすぎ。しかも謎解きを与えておきながらもお構いなく、さらりさらりと物語は流れていくのです。このゆるゆる感がアルトマンなんだなー。「ご主人様にするなら誰がいい?」などと思いながら、自分も召使の一人になったつもりでポヨヨンと観てるのがいいかも。 http://www.uipjapan.com/gosfordpark/ 今回から、このコーナーのタイトルにふさわしく、感想を食べ物の味で表現してみることにしました。 *『ゴスフォード・パーク』を味見してみたら・・・鍋に山椒入り七味を入れすぎちゃった!と思ったけど、意外と後味さっぱりしてました。 |
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●Kim's 近況![]() |
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(レーコより)今月からタイトル画はリニューアルです。キムさんのオリジナルデザインに変わりました!シンプルで美味しそうで、キムさんのセンスを感じます。 羊。といえばイギリスにいたころ何度となく見た大群を思い出します。初めて見た時は「おおおおおおおっ!」と日本にない風景に感動しましたが、1年を過ぎる頃には、すっかり日常の1コマになってしまいました。やなもんですね、「慣れ」っていうのは。で、わたしが思い出す映画は"Night on Earth"(「ナイト・オン・プラネット」)のイタリア編。あらすじを話すと未見の人にネタばらしになっちゃうんで、ここには書きませんが、羊の活用法っていろいろあるんだなーって感心しました。 |
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