KimsCinematicKitchen
テキスト&フォト&イラスト by キム・パプコ

第17回5月号  いつかあなたも六本人

 なんか世の中では、GWの目玉は“六本木ヒルズ”だったそーですね。動員数250万人とか。ひゃー!なんて言ってる私も、4/25のオープン初日からほぼ二日に1回ほどは足を運んでるでしょーか。あ、でも、単に仕事場が近いからなんですよ(と言い訳)。どんなに疲れていても、駅へ向かう足は、ふらりとヒルズへ向かってしまうのですー。ちょっと贅沢な気分転換。数年前、まっさらになっている広大な敷地を覗き見て、一体何をしでかすつもり?!と驚嘆したことがありましたが、ホント広い。しかも、建造物は何層にも分かれ絡み合っていて、わざと分かりにくくしてるんじゃないか?と思うような意地悪な構造。毎日のように行ってても、すぐに迷子になります。帰り道はどっちだ?トホホ…。おかげで飽きが来ないですよ。近代建築のそびえる中に、旧毛利藩屋敷跡を蘇えらせた日本庭園、奥には51本の欅の木が並ぶケヤキ坂通り。そして、手が届きそうな距離に東京タワー。お奨めは、夕暮れ時から夜景のきれいな夜までのひととき。ていうか、自分がその時間しか行けないんですけどね。どーせ混んでるでしょー、とか言わずに、一度は立ち寄ってみてください。ただし、自信をもったご案内はできませんので、あらかじめお許しを(笑)。

六本木ヒルズの表玄関、メトロハットとシンボルマーク 見上げてみよう“六本木ヒルズ森タワー”
 
当然ながら、ヴァージンシネマズにも行かなくては!でしょー。ということで、ちょっとのぞいて来ました。何も決めずに赴いたのですが、スケジュール見た結果、夕飯食べても間に合いそうな『CUBE2』に決定。こんな映画の選び方ができるのも、仕事場のご近所のシネコンならばこそ(因みに、その日はレディス・デー)。晴れて“六本人”となったありがたみを感じながら、チケット購入。でも、この映画、これといった評判は聞いてない気がするけどな。いやいや、そういえば前作『CUBE』が上映されたのは、今はなき“六本木シネヴィヴァン”じゃないですか!ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の衝撃のデビュー作として、当時話題騒然。立方体の部屋に意味不明のまま閉じ込められた恐怖を描く、という着想も映像も斬新で、劇場内の異様な静けさと緊張感の中、息を飲むように観たことを思い出します。この夏にはジャック・タチ監督作の特集が組まれるとかで、シネコンでありながら、かつてのシネヴィヴァンのラインナップを受け継いでくれてるところが妙に嬉しい、ヴァージンシネマズ六本木なのでしたー。(と、最後はなぜか「今日のわんこ」風)

 *『CUBE2』を味見してみたら・・・結局、映画のこと何も書いちゃいないんですけど、どんな味?ってことで突如浮かんだのが、子供の頃食べた「シャービック」っていう手作りデザート。製氷機に入れて凍らした、ちっちゃくて真四角のアイスを舌に乗せたときの感触をふと思い出しました。多少はほの甘さもあるけど、一口ごとにきりりとした冷ややかさが頭の芯まで突き抜けるような立方体なのでした。

六本木ヒルズ
http://www.roppongihills.com/cgi-bin/index_splash.cgi
ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ
http://www.vc6.jp/main.html
*ハウス食品・シャービック
http://www.babycome.ne.jp/house_q/form3.html



↑ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ内 
〜売店はいずこも同じ〜 

巨大な蜘蛛のオブジェ 
〜ルイーズ・ブルジョワ作「ママン」→ 


 ↑繭玉のように輝くミュージアムコーン

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●Kim's 近況

 今の家に越してから1周年!早いものです。部屋が決まるまで、不動産屋さんの広告をイヤというほど見たけど、その後も見るクセが抜けません。しばらく引越しする気なんてないのに、ついつい覗きたくなるのです。中学生ぐらいの頃、実家の間取りを絵に描いてみたら、なんだかすごく楽しくなって、いろんな部屋や住人を空想しつつ描いてたことがありました。設計技師になろうかな?て思ったくらい。間取り図って、楽しくないですか?で、最近見つけたのが、「間取りの手帖」って本。著者は、実際に不思議な間取りの載ってる広告を丹念に集めたんだとか。たとえば、部屋面積よりバルコニーの方が俄然大きいアパートとか、ドアが2つあるのにイキナリ鉢合わせしそーな部屋とか、謎の間取りがイッパイ。一体、どんな人が暮らし、どう使いこなしてるんだろー?と想像するうちに、見知らぬ人たちの物語が語りたくなってきます。

*「間取りの手帖」
http://www.littlemore.co.jp/book/kobetsu/art/madori.html



Kim's Cinematic Kitchen バックナンバー
1月号 2月号 3月号
4月号「春一番」 5月号「5月です」 6月号「少林サッカー」
7月号「髪を切る人」 8月号「夏が来た!」 9月号「シネコン大好き」
10月号「秋の夕日に・・・♪」 11月号「厨房にて」 12月号「冬もいよいよ」
2003年1月号
「羊といえば・・・」
2月号
「猟奇的な季節!?」
3月号
「ピアノのおけいこ」
4月号
「できれば僕をつかまえて」


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