甘い生活苦タイトル画
タイトル画:武川雅寛・白井良明(ムーンライダーズ)

 2004年1月 第18回

 昨年末から、あるタレント夫婦の、ある事件が、私の中で物事のレベルをはかる、基準と化している。あるタレント夫婦とは、マルシアと大鶴義丹であり、ある事件とは、そう、自宅で義丹、愛人、マルシアが鉢合わせしてしまった、あの一件である。要は、この事件と比べ、深刻かそうでないか、という事。

具体的に言えば、例えばこんな感じ。「この映画、TVで観てこれだけ損した気になるんやから、お金払って劇場で観たら、記者会見のマルシア以上に腹たつやろな」とか。「この様な不幸に対し、あなたの胸中を察すると、義丹に似た例え様のない、心境だと思います」などの言い回しに、非常に有効である。

そして単なるゴシップで、終わらせていないのが、犬も喰わない夫婦のもめ事に、無理やり押し入った、父・唐十郎の存在である。義丹に向けられた「この大バカモノめが」、と言うコトバは、唐ファミリーである、小林薫や根津甚八には、即効性があるだろうが、義丹にはなーんにも効かないのは、何となくわかる。李麗仙にもなーんにも効かないのは、何となくわかる。

男なら、誰もが抱くだろう二つの願望。自宅での浮気、そして破滅。それらの願望を、同時進行でかなえてしまった義丹。公開当時、そのタイトル故、鼻であしらった義丹監督作品「となりのボブ・マーリー」を、今さら観たいと思っても、どうしようもない。私同様、現在、義丹もロケ地の海外で、痛感しているに違いない、後悔先に立たず、と。

葛城より:上記、記者会見のマルシア以上に腹たった作品が、地上波で観た「模倣犯」。あの中居程度の演技なら、私の勝ち。私にもできる。同スマップ、剛のうまさには負けるけど。

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※「シネマックスモナムール」(全12回)は、2001年に葛城さんに連載していただいた、熱く濃ゆ〜い、日本映画コラムです。読みたい方は下記バナ−をクリックして、ご覧ください。


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