甘い生活苦タイトル画
タイトル画:武川雅寛・白井良明(ムーンライダーズ)

 2007年10月 第28回「ドジョウ魂」

 消費期限偽装により、販禁となった「赤福餅」の後をうけ、近畿全あんころ餅ファンの期待を背負った「御福餅」。
 私も「御福餅」があるから大丈夫、とアグラをかいていたクチだが、あの結末にはズッコケた。「御福餅」にスポットライトがあたり、ひとり勝ちのはずが、これほど不運な会社もめずらしい。

 「赤福餅」「御福餅」の例をだすまでもなく、光あたれば影できる様に、輝くヒット商品の後ろには、二匹目のドジョウが見え隠れしているのが、世の常である。入手困難なヒットに、近い意味のモノをだし、おこぼれを頂戴するドジョウ魂によるものだろう。

 80年代。知人のバンドが、当時オシャレの代名詞映画を、ホームのライブハウスが上映した際、中に入りきれない動員を樹立した、と聞いた。直後、バンド名をその代名詞映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」に改名したらしい・・・。映画と間違えて来る、観客を狙った短絡的な発想である。はたして、柳の下に二匹目のドジョウはいたのか?結末は聞いていない。

 ショービジネス。特にAVの世界でも、このドジョウ魂は健在である。
「タイタニック」がヒットしていた頃、そのタイトルをもじり「パイパニック」、という作品があった。「これであなたのムスコも、でか・プリオ」、と粋なサブタイトルがかかれていた・・・。はたして、柳の下に二匹目のドジ・・・・・・邪魔くさいので割愛。


 先週、「超立体映画 ゾンビ3D」を観てきた。発券のおねーちゃん相手に、フルタイトル声にして、チケット買うのが恥ずかし面白かった。
 「バイオハザード3」に、上映のタイミングを合わしている所など、これも「バイオ」満席で、観客が流れてくるのを狙った、ドジョウ魂とみた。
 上映前、「ゾンビ3D」観る気まんまんの私が、館内を見渡してみると、ミラ・ジョヴォヴィッチもどきが、数名仕方なく座っていた。この女性優位のミラもどきでさえ、いざ始まると、3Dメガネをかけていたのが、可愛いらしかった。

 レーコより:このゾンビ写真めっちゃ笑えるな。葛城さんが「立ってる女の子の表情がいい」て。そうですね、わろてますね。写真に映ってないけど、女の子の隣に立ってる人もきっとわろてるね。

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※「シネマックスモナムール」(全12回)は、2001年に葛城さんに連載していただいた、熱く濃ゆ〜い、日本映画コラムです。読みたい方は下記バナ−をクリックして、ご覧ください。


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