第29/30回

7&8月号


 ●市井義久の近況● その29 7月

 8月も、もう終わりかけているのに、7月の近況も無いと思うが、7月の近況を書いている。これから書く内容が、8月に7月の近況を書いている理由である。5年近くになる会社を、私も含めた3人でやってきた。そのうちの1人が、6月20日に入院し、8月16日までの約2ヶ月 お休みすることになった。2人では仕事が回らないので、6月20日から8月12日まで新しい人に来てもらって、急遽仕事を回してゆくことになった。しかし、3人イコール3人という訳にもゆかなかった。

 私も27才の時、今日病院へ行って、明日入院、明後日手術をして3ヶ月近く入院していたことがある。病気は突然やって来ては、人を襲う。もちろん、交通事故ではないので予兆はある。私ならば痛くはないが妊娠したように腹がふくれ、彼女は体調が悪い体調が悪いと言っていた。しかし多くの場合、それらの予兆に対して、きちんと対応することはない。だから私は3ヶ月近い入院、彼女は2ヶ月の休職となったのである。彼女のぬけた穴をカバーする為、仕事ばかりしていた。それが7月の近況である。したがって6月、7月、8月とまったく映画を見ていないので、近況のみにて失礼させていただきます。私の近況を知りたいと思う人も皆無と思うが。8月は湯布院ですので10本くらいは見れると思います。


 ●市井義久の近況● その30 8月

 8月12日、旧のお盆で墓参りに帰省した。突然いとこから電話があり、7月末に入院した87歳のおばが、弟に会いたいと、また実家からタンスを持ってきて欲しいと、うわ言のように言っているので、急遽明日取りに行くという電話であった。翌13日朝10時、いとこが到着したので、2年前から無人でジャングルのようになっている土蔵への道を切り開き、タンス2棹を、引き出しを開けていとこが点検した。おばのウエディングドレス、執着したのはこれであろうか。1棹は桐ダンスだったので、中身を入れたまま、宅急便で送ったが、もう1棹はタンスそのものすら運べそうにないので、中身だけを宅急便で送った。おばが執着したのは、タンスなのか、その中身なのか、今際の際の遺言ではないが、よほど何かの因縁があるのだろう。私には知る由もないが、弟に会いたいのはわかるが、タンス、あるいはタンスの中身というのは個人の領域でしかなく、彼女がここに住んでいた40年前、タンス、あるいはタンスの中身をめぐって、いったい何があったのであろうか。『箪笥』という映画がヒットしているので突然見たくなった。

 8月26日から私には27回目の湯布院映画祭である。9月にその近況を伝える。



市井義久(映画宣伝プロデューサー)

1950年新潟県に生まれる。 1973年成蹊大学卒業、同年株式会社西友入社。 8年間店舗にて販売員として勤務。1981年株式会社シネセゾン出向。 『火まつり』製作宣伝。
キネカ大森番組担当「人魚伝説よ もう一度」「カムバックスーン泰」 などの企画実現。買付担当として『狂気の愛』『溝の中の月』など買付け。 宣伝担当として『バタアシ金魚』『ドグラ・マグラ』。
1989年西友映画事業部へ『橋のない川』製作事務。 『乳房』『クレープ』製作宣伝。「さっぽろ映像セミナー」企画運営。 真辺克彦と出会う。1995年西友退社。1996年「映画芸術」副編集長。 1997年株式会社メディアボックス宣伝担当『愛する』『ガラスの脳』他。

2000年有限会社ライスタウンカンパニー設立。同社代表。

●2001年 宣伝 パブリシティ作品

3月24日『火垂』
(配給:サンセントシネマワークス 興行:テアトル新宿)
6月16日『天国からきた男たち』
(配給:日活 興行:渋谷シネパレス 他)
7月7日『姉のいた夏、いない夏』
(配給:ギャガコミュニケーションズ 興行:有楽町スバル座 他)
8月4日『風と共に去りぬ』
(配給:ヘラルド映画  興行:シネ・リーブル池袋)
11月3日『赤い橋の下のぬるい水』
(配給:日活 興行:渋谷東急3 他)
12月1日『クライム アンド パニッシュメント』
(配給:アミューズピクチャーズ 興行:シネ・リーブル池袋)


●2002年

1月26日『プリティ・プリンセス』
(配給:ブエナビスタ 興行:日比谷みゆき座 他)
5月25日『冷戦』
6月15日『重装警察』
(配給:グルーヴコーポレーション 興行:キネカ大森)
6月22日『es』 
(配給:ギャガコミュニケーションズ 興行:シネセゾン渋谷)
7月6日『シックス・エンジェルズ』
8月10日『ゼビウス』
8月17日『ガイスターズ』
(配給:グルーヴコーポレーション 興行:テアトル池袋)
11月2日『国姓爺合戦』
(配給:日活 興行:シネ・リーブル池袋 他)

ヨコハマ映画祭審査員。日本映画プロフェッショナル大賞審査員。

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