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テキスト&フォト&イラスト by キム・パプコ |
第36回2月号 ゴー!ゴー!ジャパニーズ・カウボーイ ![]() |
“日本人の会社社長が海外でアクション映画を自作自演!”って話、どこかで聞いたことありますけど、どうせ独りよがりのオトボケ映画でしょ、なんて思ってたら大間違いなのが『エメラルド・カウボーイ』。言ってみれば、社長の一代記の再現ドラマなのですが、生半可な代物ではありません。南米コロンビアを舞台にしたこの映画、アメリカ人の主演俳優が治安の悪さに逃げ出したため、青年期はコロンビア人の俳優が(どう見ても日本人に見えない)、そして現在の早田氏はご本人が演じることになりました。この展開が妙にエキセントリック。なんだか現地の混沌とした空気を伝えるようで、かえってインパクトある作品に仕上がってます。 大体、 “エメラルド王”と呼ばれる日本人が実在するなんて、ちっとも知りませんでした。コロンビア・エメラルド・センター社長、早田氏の経歴は、熊本の県立八代高校から東京教育大学(現・筑波大)に進んだあと渡米。さらにコスタリカの医大で学び、やがてエメラルド鉱山のあるコロンビアへ。一体なぜエメラルド?と思うのですが、アメリカ開拓時代のゴールド・ラッシュを思わせる、冒険心に満ちた生き方に無性に魅力を感じたそうで、なんとも骨太な発想。インタビューでは、エメラルドを宝石と思ったことはなく、自分にとってはキュウリと同じだとか!? 映画の方は、そんな早田氏がエメラルドに出会ってから現在までの日々を描きます。現地で会ったエスメラルデーロ(=エメラルド原石取引業者)のスサーナという女性(愛娘パトリシアが好演)から商売のノウハウを伝授されると、それを基盤に巨万の富を稼いでいくのですが、鉱山のあるアンデスはゲリラ地帯。誰かがエメラルドを発掘すれば、それをめぐって略奪や殺戮、誘拐が繰り広げられるという、常に危険と隣り合わせの日々なのです。そのせいか映画の中の早田氏は形相厳しく、ほとんどマフィアの首領(ドン)。しかも劇中の警備員も銃器もすべて本物!(コロンビアでは偽物のほうがお金がかかるんだとか。)そんな意味でも、ハリウッド大作に負けないパワーをバリバリ発しています。常に現実は作り物にも勝るってものなのですねー。カッコよすぎる! 『エメラルド・カウボーイ』公式サイト→ http://www.uplink.co.jp/emerald/ コロンビア共和国→ http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/colombia/index.html |
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●Kim’s独り言● カフェオレってよく頼むんですが、お店によってメニューに「カフェオレ」のときと「カフェラテ」のときがありますね。ところが先日“カフェオレ”と“カフェラテ”両方載せてる店がありました。どこが違うんですか?ってお店の人に尋ねたら「“カフェオレ”はブレンドから、“カフェラテ”はエスプレッソから作っております」って胸張って言われました(単にフランス語とイタリア語の違いと思うんですけど…)。日本では業界的にそういうことになってるらしいんですが、だからって両方出す店ってあんまりないですよね…。混乱させるわ〜。 |
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