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テキスト&フォト&イラスト by キム・パプコ |
第41回8月号 南の果てに生まれたシアワセ ![]() |
夏も最初のうちは常夏の島への旅だの夢見たりしますが、暑さもあまり続くと、いっそのこと南極ツアーにでも参加してみたくなりますね。でも、よく考えたら寒さはもっと苦手なので、南極は映画で楽しむだけにしました。で、観ました『皇帝ペンギン』。なにしろ去年観た『ディープ・ブルー』のペンギンたちは忘れがたく、特に400〜500mもの海底から氷上へ弾丸のようにビュンビュン飛び出してくる勇壮な姿、そして過酷なブリザートを外から内へと順に押しくらまんじゅうしながら耐える健気な姿は、目に焼き付いて離れませんでした。もう、待ちに待った感じです。ただし、ペンギン赤ちゃんの可愛さにつられて『子猫物語』のような無邪気な展開は期待しないでくださいね。大体、ペンギン・ママがロマーヌ・ボーランジェ(声の出演)という “フランス映画”なのですから、心して取り組まなくちゃいけません。 ペンギンの生態について今回判明したなかでも驚いたのが、あの零下70℃のブリザードを耐えていたペンギンたちは、“卵を抱える”オスだった!ということ。メスは卵を産み落とした翌日にエサを獲りに出かけてしまうので、オスは卵を預かり、それからほぼ4ヶ月間、飲まず食わずでひたすら卵を温め続けるのです。“温める”といっても外は氷点下の世界ですから、うっかり外にコロリと転がしでもしたら大変!もう、すべては命がけなんですね。 そんな思いをして、ようやく卵から孵ったヒナは、目に入れても痛くないほど可愛い!ので、とりあえずお腹に入れちゃいます(笑)。カンガルーはポケットみたいなお腹ですけど、皇帝ペンギンの場合はポット・ウォーマーみたいにかぶせちゃうのですね。酷寒の地のためか、そんな体の構造上のためか、一組のペアは一年に一個の卵を大切に大切に育てていきます。 氷上をトコトコと行進し、夫婦間で卵を受け渡したり、交代で絶食して待っていたり、と酷寒の地で地道な作業を積み上げては、家族の元に戻るペンギンたち。繁殖場所に向かう本能をDNAに組み込まれているんだったら、もう少し進化してもいいものをと思いますが…。結果的には、結構濃い家族関係を築き上げてるんですね。下手に理性あるが故に複雑怪奇になり家族間も希薄になりつつある人間の生き方に比べれば、シンプル&ビューティフル!な生き方に拍手したくなってきます。 こんなペンギンたちが見れるってことは地球も捨てたもんじゃないですが、安心は禁物。やはり温暖化の影響で、主食となるオキアミは年々減っているそうです。ペンギンたち見習って、私たちもコツコツ地球を守らなければ! なお、『皇帝ペンギン』に便乗してビングー・グッズまで売ろうとしてる劇場もありますが、皇帝ペンギンの赤ちゃんにソックリなのは、ピングーじゃなくて“ピンガ”の方なので、どうかお間違いなく! 『皇帝ペンギン』→http://c.gyao.jp/index.php?sid=emperor-penguin ピンガ →http://www.sonymusic.co.jp/MoreInfo/Chekila/Pingu/allabout/chara/pinga.html |
●Kim’s近況● フィットネスも多彩な方向へ向かっている今日この頃。最近では、友人にサーキット・トレーニング薦められてます。そんななか、寝苦しくて夜中に起きたら、テレビでニューヨークの風景をバックにピラティスを教える欧米人の美人インストラクターが。そして、その流暢な日本語に合わせてマットでピラティスをやってる女性が先生ソックリ!?寝ぼけてるかと思いましたが、一瞬のうちにすっかり目が冴えて、この双子姉妹に合わせてしばらく夜中にピラティスしてた私。翌日、やけに快調でした(笑)。DVD買おうかな。 「ニューヨーカーが教える簡単ピラティス 入門篇」キンバリー&キャサリン・コーブ →http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/2969136/s/ |
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